やせ願望のあるやせ・やせ傾向の女子中学生におけるダイエットの経験とその関連要因

「I. 研究の背景」やせ願望は思春期から青年期の若年女子を中心に蔓延しているが, 低年齢化しており, わが国においては10歳頃よりやせ願望が存在する. 特に中学1年生以降はやせ願望をもつ女子が7~8割を占め, やせ願望は中学生で既に定着しており, やせ願望からダイエットの実行に至るものが多い. やせ願望やダイエット志向の背景には, やせを礼賛する社会的風潮やマスメディアの影響, 誤ったボディイメージ, 自己の生活習慣, ストレスなど多様な要因が挙げられている. また, ダイエット行動は, マスコミなどにより関心が呼び起こされ, 体格の大きい者には生理的な, そうでない者では心理的な動機が働くこ...

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Veröffentlicht in:日本衛生学雑誌 2013, Vol.68(3), pp.197-206
Hauptverfasser: 辻本, 宏美, 山田, 和子, 森岡, 郁晴
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「I. 研究の背景」やせ願望は思春期から青年期の若年女子を中心に蔓延しているが, 低年齢化しており, わが国においては10歳頃よりやせ願望が存在する. 特に中学1年生以降はやせ願望をもつ女子が7~8割を占め, やせ願望は中学生で既に定着しており, やせ願望からダイエットの実行に至るものが多い. やせ願望やダイエット志向の背景には, やせを礼賛する社会的風潮やマスメディアの影響, 誤ったボディイメージ, 自己の生活習慣, ストレスなど多様な要因が挙げられている. また, ダイエット行動は, マスコミなどにより関心が呼び起こされ, 体格の大きい者には生理的な, そうでない者では心理的な動機が働くことにより起こっているという報告がある. 一方, ダイエット経験のある者は容姿へのこだわりをもつ者が多く, ストレスを逃避する手段としてダイエットがなされている可能性も示唆されている. しかし, ストレスを緩衝するストレス対処行動やソーシャルサポートについて検討を行った研究は少ない.
ISSN:0021-5082
1882-6482
DOI:10.1265/jjh.68.197