国産たばこ主流煙中たばこ特異的ニトロソアミン類の異なる捕集法を用いた測定

「緒言」喫煙の習慣化は発がんリスクを高める可能性があると考えられており(1), その理由としてたばこ煙中には, 発がん性が認められている化学物質が約250種, 発がん性が疑われる物質は約50種が含まれていることが挙げられる(2). このたばこ煙中発がん関連物質には, たばこ特異的ニトロソアミン類(tobacco-specific N'-nitrosamines;TSNA)も含まれている. TSNAは, ヒトの肺腺癌に関係があり, さらに実験動物による先行研究でも肺腺癌の発生が報告されている(3). 特に, N'-nitrosonornicotine(NNN)と4-(Meth...

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Veröffentlicht in:日本衛生学雑誌 2012, Vol.67(3), pp.423-430
Hauptverfasser: 杉山, 晃一, 稲葉, 洋平, 大久保, 忠利, 内山, 茂久, 髙木, 敬彦, 欅田, 尚樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」喫煙の習慣化は発がんリスクを高める可能性があると考えられており(1), その理由としてたばこ煙中には, 発がん性が認められている化学物質が約250種, 発がん性が疑われる物質は約50種が含まれていることが挙げられる(2). このたばこ煙中発がん関連物質には, たばこ特異的ニトロソアミン類(tobacco-specific N'-nitrosamines;TSNA)も含まれている. TSNAは, ヒトの肺腺癌に関係があり, さらに実験動物による先行研究でも肺腺癌の発生が報告されている(3). 特に, N'-nitrosonornicotine(NNN)と4-(Methylnitrosamino)-1-(3-pyridyl)-1-butanone(NNK)は肺での悪性腫瘍を誘発すると報告されている(3). TSNAはたばこ葉中のアルカロイド(nicotine, nornicotine, anatabineおよびanabasine)と亜硝酸や硝酸が反応することで, 上記アルカロイドがニトロソ化し, 4種類生成される(4)(Fig. 1).
ISSN:0021-5082
1882-6482
DOI:10.1265/jjh.67.423