高地トレーニング合宿におけるトレーニング効果と圧受容器反射機能の関係
「緒言」「高地」とは, 標高が高く気圧の低い低圧環境を意味している. 低圧は大気圧の低下を伴う酸素分圧の減少を生じて, 低酸素血症をもたらすことになる. 例えば, 標高2,000~2,500mでは, 約0.7~0.8気圧であり, 平地で約15~16%の低濃度酸素を吸入している状態に相当する. 高地に滞在して行うトレーニング, いわゆる高地トレーニングの効果として, 血液の酸素運搬能の向上があげられる. これは高地滞在による低酸素刺激により腎臓から分泌されるエリスロポエチン(erythropoietin)が, 高地滞在の2~3日目に急増し, 骨髄細胞を刺激して赤血球新生することで, ヘモグロビン...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本衛生学雑誌 2012, Vol.67(3), pp.417-422 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「緒言」「高地」とは, 標高が高く気圧の低い低圧環境を意味している. 低圧は大気圧の低下を伴う酸素分圧の減少を生じて, 低酸素血症をもたらすことになる. 例えば, 標高2,000~2,500mでは, 約0.7~0.8気圧であり, 平地で約15~16%の低濃度酸素を吸入している状態に相当する. 高地に滞在して行うトレーニング, いわゆる高地トレーニングの効果として, 血液の酸素運搬能の向上があげられる. これは高地滞在による低酸素刺激により腎臓から分泌されるエリスロポエチン(erythropoietin)が, 高地滞在の2~3日目に急増し, 骨髄細胞を刺激して赤血球新生することで, ヘモグロビン(血色素Hb)および赤血球量が増加することにより得られる効果と言われている(1). 実際に過去の高地トレーニングに関する研究において, Danielsら(2)は高地トレーニング後に最大酸素摂取量が増加することを報告した. |
---|---|
ISSN: | 0021-5082 1882-6482 |
DOI: | 10.1265/jjh.67.417 |