特定建築物で働く従業員の化学物質過敏症に関する質問票調査

「はじめに」化学物質過敏症とは「化学物質に曝露されて1度過剰反応を獲得すると, その後一般的な毒性作用を引き起こす濃度以下の化学物質に曝露されただけで, 種々の症状が出現する状態」(1)であるが, 近年, 世界的に患者数が急増し社会問題となっている. 化学物質過敏症は問題となる室内環境から離れれば症状が改善するシックハウス症候群とは概念が異なり(2), また病態についても十分に解明されていない. 化学物質過敏症に関して種々の研究が行われつつあるが(3-5), 実態把握と病態解明が急がれている. 米国のMillerは化学物質過敏症患者の研究, 診断, スクリーニングに役立つ世界共通の問診票として...

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Veröffentlicht in:日本衛生学雑誌 2008, Vol.63(4), pp.717-723
Hauptverfasser: 真鍋, 龍治, 欅田, 尚樹, 加藤, 貴彦, 黒田, 嘉紀, 秋山, 幸雄, 山野, 優子, 内山, 巌雄, 嵐谷, 奎一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」化学物質過敏症とは「化学物質に曝露されて1度過剰反応を獲得すると, その後一般的な毒性作用を引き起こす濃度以下の化学物質に曝露されただけで, 種々の症状が出現する状態」(1)であるが, 近年, 世界的に患者数が急増し社会問題となっている. 化学物質過敏症は問題となる室内環境から離れれば症状が改善するシックハウス症候群とは概念が異なり(2), また病態についても十分に解明されていない. 化学物質過敏症に関して種々の研究が行われつつあるが(3-5), 実態把握と病態解明が急がれている. 米国のMillerは化学物質過敏症患者の研究, 診断, スクリーニングに役立つ世界共通の問診票として, 「Quick Environmental Exposure and Sensitivity Inventory(以下QEESI)」(6,7)を開発した. そして, 石川らが日本人向けに翻訳し, QEESIの日本語版として作成したもの(8)が化学物質過敏症を診療している専門施設などで活用されているが, 利用にあたっての問題点, 妥当性の検討はまだ十分とはいえない.
ISSN:0021-5082
1882-6482
DOI:10.1265/jjh.63.717