4. 森林セラピーの生理的効果-全国24箇所の森林セラピー実験から

1. はじめに 現代のストレス社会において, 森林浴がもたらす生理的リラックス効果に国民の関心や期待が高まっているが, 森林浴の生理的効果に関するデータの蓄積は極めて少ない. しかし, 最近, 人の状態の評価法の確立が進み, 森林セラピー等の自然由来の快適性増進効果を脳活動, 自律神経活動, ストレスホルモン, 免疫能等を用いて明らかにできるようになってきた. そのため, 林野庁は2005年に「森林セラピー基地構想」を発表した(http://www.ringyou.or.jp/mori-therapy/;http://forest-therapy.jp/)1). 本構想では, 森林セラピー基地...

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Veröffentlicht in:日本衛生学雑誌 2007, Vol.62 (2), p.277-280
Hauptverfasser: 朴範鎭, 平野秀樹, 香川隆英, 宮崎良文
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1. はじめに 現代のストレス社会において, 森林浴がもたらす生理的リラックス効果に国民の関心や期待が高まっているが, 森林浴の生理的効果に関するデータの蓄積は極めて少ない. しかし, 最近, 人の状態の評価法の確立が進み, 森林セラピー等の自然由来の快適性増進効果を脳活動, 自律神経活動, ストレスホルモン, 免疫能等を用いて明らかにできるようになってきた. そのため, 林野庁は2005年に「森林セラピー基地構想」を発表した(http://www.ringyou.or.jp/mori-therapy/;http://forest-therapy.jp/)1). 本構想では, 森林セラピー基地候補地において生理実験を行い, その森がもつ「森林セラピー効果」を明らかにした上で基地としての認定を行うこととした. 本構想は森林がもたらすリラックス効果の生理的データを明らかにするとともに, 全国市町村等の活性化を含めた日本の森林全体の利用促進に寄与するものと期待されている. 本稿では, これまでに蓄積した森林セラピー実験データの一端を紹介する.
ISSN:0021-5082