柿酢飲用による血中抗酸化能および尿中イソプロスタンレベルの変化

はじめに 活性酸素はがん, 循環器病, パーキンソン病, アルツハイマー病, 糖尿病等さまざまな疾患の原因であることから, 活性酸素を除去したり, 酸化ストレスレベルを低減する抗酸化作用を持つ物質は, 疾病予防の観点から近年注目を集めている. 酸化ストレスを軽減する作用のあるビタミンやカロテン等抗酸化物質を多く含む野菜や果物等の食品を摂取することにより, 循環器疾患, がん等の生活習慣病が抑制される疫学調査の結果が数多く報告され(1-3), これらの食品の疾患予防・健康維持への役割が期待されている. なかでも食酢は近年健康・ダイエットブームのひとつとしてマスコミでも注目を集めているが, 科学的...

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Veröffentlicht in:日本衛生学雑誌 2007/01/15, Vol.62(1), pp.32-38
Hauptverfasser: 牟礼, 佳苗, 竹下, 達也, 森岡, 郁晴, 有田, 幹雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに 活性酸素はがん, 循環器病, パーキンソン病, アルツハイマー病, 糖尿病等さまざまな疾患の原因であることから, 活性酸素を除去したり, 酸化ストレスレベルを低減する抗酸化作用を持つ物質は, 疾病予防の観点から近年注目を集めている. 酸化ストレスを軽減する作用のあるビタミンやカロテン等抗酸化物質を多く含む野菜や果物等の食品を摂取することにより, 循環器疾患, がん等の生活習慣病が抑制される疫学調査の結果が数多く報告され(1-3), これらの食品の疾患予防・健康維持への役割が期待されている. なかでも食酢は近年健康・ダイエットブームのひとつとしてマスコミでも注目を集めているが, 科学的に抗酸化作用について証明した研究はまだ少なく, また主に日本に限られており, ヒトでの飲用による酸化ストレスレベルや循環動態の変化を調べた研究はほとんどない. 本研究は, 和歌山県農林水産部果樹園芸課と共同で行なっている県特産品の柿から製造された柿酢の健康効果についての研究の一環として行われたものである.
ISSN:0021-5082
1882-6482
DOI:10.1265/jjh.62.32