中枢神経疾患における細胞移植とリハビリテーション

「はじめに」 本邦における要介護の原因疾患として, 脳卒中が第一位の22%, パーキンソン病が第7位の3%を占める. その他にも外傷性脳損傷や先天性脳疾患を含めると, 中枢神経疾患に起因する運動機能障害によって, 多くの患者が介護を要する現状にあり, その数は増加傾向にある. 中枢神経疾患による運動機能障害に対する治療として, 現状では急性期・慢性期を含めて, リハビリテーション治療, 薬物治療, 機能的手術が三本柱である. 近年, 新たな治療として, 失われた神経回路を再構築でき, より根治的であるという観点から神経細胞移植が注目されている. さらに神経細胞移植治療にリハビリテーションを併用...

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Veröffentlicht in:日本基礎理学療法学雑誌 2018/12/18, Vol.21(1), pp.23-32
Hauptverfasser: 下川, 能史, 取越, 貞治, 高橋, 淳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 本邦における要介護の原因疾患として, 脳卒中が第一位の22%, パーキンソン病が第7位の3%を占める. その他にも外傷性脳損傷や先天性脳疾患を含めると, 中枢神経疾患に起因する運動機能障害によって, 多くの患者が介護を要する現状にあり, その数は増加傾向にある. 中枢神経疾患による運動機能障害に対する治療として, 現状では急性期・慢性期を含めて, リハビリテーション治療, 薬物治療, 機能的手術が三本柱である. 近年, 新たな治療として, 失われた神経回路を再構築でき, より根治的であるという観点から神経細胞移植が注目されている. さらに神経細胞移植治療にリハビリテーションを併用することで, 治療効果をより高める可能性を期待されている. 本稿では, 脳卒中および外傷性脳損傷(以下, 脳損傷)に対するリハビリテーション併用細胞移植治療と, パーキンソン病に対するリハビリテーション併用細胞移植治療のこれまでの進歩と今後の展開について述べる.
ISSN:2186-0742
2434-0731
DOI:10.24780/jptf.21.1_23