サルコイドーシスの眼症状に対するステロイド薬全身投与に関する検討
(目的)サルコイドーシスの眼症状に対するステロイド薬全身投与は一般に不可逆性変化を来すおそれのある症例に対して行われる. 今回我々は各眼所見に対するステロイド薬全身投与の有用性について検討した. (対象と方法)眼症状を有するサルコイドーシス患者130例を対象とし, ステロイド薬全身投与の方法と効果について診療録から調査した. (結果)ステロイド薬全身投与症例は130例中32例(32%)であった. 全身投与の要因は硝子体混濁が72%, 視神経乳頭新生血管が16%, 嚢胞様黄斑浮腫が28%, 巨大虹彩結節, 視神経乳頭肉芽腫がそれぞれ13%, 脈絡膜肉芽腫, 視神経症がそれぞれ4%であった. 初回...
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Zusammenfassung: | (目的)サルコイドーシスの眼症状に対するステロイド薬全身投与は一般に不可逆性変化を来すおそれのある症例に対して行われる. 今回我々は各眼所見に対するステロイド薬全身投与の有用性について検討した. (対象と方法)眼症状を有するサルコイドーシス患者130例を対象とし, ステロイド薬全身投与の方法と効果について診療録から調査した. (結果)ステロイド薬全身投与症例は130例中32例(32%)であった. 全身投与の要因は硝子体混濁が72%, 視神経乳頭新生血管が16%, 嚢胞様黄斑浮腫が28%, 巨大虹彩結節, 視神経乳頭肉芽腫がそれぞれ13%, 脈絡膜肉芽腫, 視神経症がそれぞれ4%であった. 初回投与量はプレドニゾロン換算で30~40mgが56%と半数以上を占めた. 各眼所見ごとの有効率は硝子体混濁が74%, 視神経乳頭新生血管が80%, 嚢胞様黄斑浮腫が67%, 視神経乳頭肉芽腫が50%, 巨大虹彩結節が100%であった. 副作用は白内障が44%と多かった. (結論)ステロイド薬全身投与は眼症状に対して有効性の高い治療法であるが, 適切な適応選択, 投与量, 投与期間の決定が重要である. |
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ISSN: | 1345-0565 |