胸部異常陰影と関節痛で発症した慢性関節リウマチ合併サルコイドーシスの一例

症例は48歳女性. 自覚症状はなかったが約10年前より胸部異常陰影を指摘されており, 平成10年9月からは朝のこわばり, 四肢の関節痛が出現したため精査目的で同年10月に当科入院となった. 入院後検査所見及び自他覚所見より慢性関節リウマチと診断されたが, TBLB所見では類上皮細胞肉芽腫が認められ慢性関節リウマチが合併したサルコイドーシスと診断された. その後完全右脚ブロックの出現, Lown 3度のVPC多発及び心筋シンチの欠損を認め心サ症の合併が確認された. ステロイド剤の全身投与の適応と考えプレドニゾロン40mgの経口投与を行った. その結果, 肺野の陰影は改善傾向を示し, ホルター心電...

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Veröffentlicht in:サルコイドーシス/肉芽腫性疾患 2000, Vol.20 (2), p.49-49
Hauptverfasser: 澤部俊之, 杉崎勝教, 松本哲郎, 沖田五月, 重永武彦, 宮崎英士, 津田富康
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は48歳女性. 自覚症状はなかったが約10年前より胸部異常陰影を指摘されており, 平成10年9月からは朝のこわばり, 四肢の関節痛が出現したため精査目的で同年10月に当科入院となった. 入院後検査所見及び自他覚所見より慢性関節リウマチと診断されたが, TBLB所見では類上皮細胞肉芽腫が認められ慢性関節リウマチが合併したサルコイドーシスと診断された. その後完全右脚ブロックの出現, Lown 3度のVPC多発及び心筋シンチの欠損を認め心サ症の合併が確認された. ステロイド剤の全身投与の適応と考えプレドニゾロン40mgの経口投与を行った. その結果, 肺野の陰影は改善傾向を示し, ホルター心電図でもVPCの減少が認められた. サ症の経過中に慢性関節リウマチを合併し, 関節症状の出現とともに肺野陰影や心サ症の増悪を認めた. サ症に膠原病が合併した場合サ症の臨床所見が増悪する可能性が示唆する症例と考えられ興味がもたれた.
ISSN:1345-0565