肺癌を合併した線維症型肺サルコイドーシスの一例

症例は64歳男性で, 進行する呼吸困難を主訴に入院. 胸部単純像で下肺野に粒状網状影を認め, HRCT像ではスリガラス状陰影と特発性肺線維症類似の線維化所見を認めた. 動脈血ガス分析では低酸素血症を示し, 血清ACE値は高値であった. 開胸肺生検で類上皮細胞肉芽腫と多核巨細胞を認め, サルコイドーシスと診断した. ステロイド投与により臨床所見および画像所見は改善したが, その2年後に左上葉の肺癌のため死亡した. 剖検肺の病理所見では, 胸膜直下の蜂窩肺と内層領域に軽度の胞隔肥厚を認めたが, 肉芽腫病変は認められなかった. まれな経過と画像所見を示したサルコイドーシスの1例を報告した....

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Veröffentlicht in:サルコイドーシス/肉芽腫性疾患 1999/07/31, Vol.19(1), pp.27-31
Hauptverfasser: 大内, 博文, 小場, 弘之, 西野, 雅彦, 伊藤, 英司, 伊藤, 峰幸, 阿部, 庄作, 佐藤, 昌明, 干野, 英明, 本田, 泰人
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は64歳男性で, 進行する呼吸困難を主訴に入院. 胸部単純像で下肺野に粒状網状影を認め, HRCT像ではスリガラス状陰影と特発性肺線維症類似の線維化所見を認めた. 動脈血ガス分析では低酸素血症を示し, 血清ACE値は高値であった. 開胸肺生検で類上皮細胞肉芽腫と多核巨細胞を認め, サルコイドーシスと診断した. ステロイド投与により臨床所見および画像所見は改善したが, その2年後に左上葉の肺癌のため死亡した. 剖検肺の病理所見では, 胸膜直下の蜂窩肺と内層領域に軽度の胞隔肥厚を認めたが, 肉芽腫病変は認められなかった. まれな経過と画像所見を示したサルコイドーシスの1例を報告した.
ISSN:1345-0565
1884-6122
DOI:10.14830/jssog1999.19.27