サルコイドーシスと鑑別を要するぶどう膜炎-非肉芽腫性ぶどう膜炎

サルコイドーシスは肉芽腫性ぶどう膜炎であるが, ここではその全く反対に位置する非肉芽腫性ぶどう膜炎について解説する. 「ベーチェット」病非肉芽腫性ぶどう膜炎の最も多くみられるのはベーチェット病である. ベーチェット病は口腔内アフタ性潰瘍, 皮膚症状, ぶどう膜炎, 外陰部潰瘍を4主症状とする疾患で, その他にも関節炎, 副睾丸炎, 中枢神経症状, 血管炎, 消化管潰瘍などがみられることがある. 近年, ベーチェット病は減少傾向にあると言われており, 当科の統計では1966年~1975年にぶどう膜炎全体の22%を占めていたベーチェット病が, 1994年~2003年には7%に低下していた. 実数で...

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Veröffentlicht in:日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会雑誌 2011/10/07, Vol.31(1), pp.76-78
1. Verfasser: 南場, 研一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:サルコイドーシスは肉芽腫性ぶどう膜炎であるが, ここではその全く反対に位置する非肉芽腫性ぶどう膜炎について解説する. 「ベーチェット」病非肉芽腫性ぶどう膜炎の最も多くみられるのはベーチェット病である. ベーチェット病は口腔内アフタ性潰瘍, 皮膚症状, ぶどう膜炎, 外陰部潰瘍を4主症状とする疾患で, その他にも関節炎, 副睾丸炎, 中枢神経症状, 血管炎, 消化管潰瘍などがみられることがある. 近年, ベーチェット病は減少傾向にあると言われており, 当科の統計では1966年~1975年にぶどう膜炎全体の22%を占めていたベーチェット病が, 1994年~2003年には7%に低下していた. 実数でみても, 1975~1980頃はベーチェット病に伴うぶどう膜炎の新患数が年間30人前後みられていたのに対し, 最近では4~7人と減少している. これは北海道だけでなく全国的な傾向である. 減少の原因は不明であるが, 住宅事情の改善により屋内での寒暖の差が少なくなったこと, 上下水道の整備, 大気汚染の改善などが関与していることが推察されている.
ISSN:1883-1273
1884-6114
DOI:10.7878/jjsogd.31.76