難治性出血及び持続菌血症に対して人工肛門造設を必要とした急性出血性直腸潰瘍の1例
直腸潰瘍は多量の下血を来すことがあり出血に難渋する症例も散見される。症例は70歳代,男性。侵襲性肺炎球菌に起因した肺炎・敗血症性ショックに対し入院加療中であった。第21病日に多量の新鮮血下血を来した。急性出血性直腸潰瘍と診断し,内視鏡的止血を行った。第28病日に再出血した。内視鏡的止血に難渋し外科的止血を行った。第38病日よりPantoea septicaによる菌血症状態となった。第47病日と第53病日に再出血を認め,その都度内視鏡的止血を施行した。第56病日に止血及び便汚染回避のため人工肛門を造設した。以降再出血なく菌血症から離脱し全身状態は改善した。人工肛門を造設したことで出血・感染症治療...
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Veröffentlicht in: | 蘇生 2024/04/02, Vol.43(1), pp.12-15 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 直腸潰瘍は多量の下血を来すことがあり出血に難渋する症例も散見される。症例は70歳代,男性。侵襲性肺炎球菌に起因した肺炎・敗血症性ショックに対し入院加療中であった。第21病日に多量の新鮮血下血を来した。急性出血性直腸潰瘍と診断し,内視鏡的止血を行った。第28病日に再出血した。内視鏡的止血に難渋し外科的止血を行った。第38病日よりPantoea septicaによる菌血症状態となった。第47病日と第53病日に再出血を認め,その都度内視鏡的止血を施行した。第56病日に止血及び便汚染回避のため人工肛門を造設した。以降再出血なく菌血症から離脱し全身状態は改善した。人工肛門を造設したことで出血・感染症治療に対して良好な転帰を得た症例を経験した。 |
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ISSN: | 0288-4348 1884-748X |
DOI: | 10.11414/jjreanimatology.43.1_12 |