公共施設(プール)においてCPAとなり, 現場で除細動できなかった2例
今回我々は水泳中およびその直後にCPAとなり, CPR後後遺症なく退院できた2例を経験した. ともに救急隊到着時のECGにてVfが確認されたにもかかわらず, 現場で電気的除細動ができなかった. 症例1は21歳男性. 体育授業で水泳をしていたところ, プールの中で突然身体が沈みだしたのに友人が気付き, すぐに引き上げられたが呼吸停止していたためCPRを開始. 救急隊到着時ECGにてVfを認めたが, 電気的除細動器の作動不良のためそのままCPR継続されながら当センター入院となった. 入院後Vfに対して電気的除細動を施行したところ自己心拍再開, 意識レベルも改善し, 第7病日循環器内科に転科転棟とな...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 今回我々は水泳中およびその直後にCPAとなり, CPR後後遺症なく退院できた2例を経験した. ともに救急隊到着時のECGにてVfが確認されたにもかかわらず, 現場で電気的除細動ができなかった. 症例1は21歳男性. 体育授業で水泳をしていたところ, プールの中で突然身体が沈みだしたのに友人が気付き, すぐに引き上げられたが呼吸停止していたためCPRを開始. 救急隊到着時ECGにてVfを認めたが, 電気的除細動器の作動不良のためそのままCPR継続されながら当センター入院となった. 入院後Vfに対して電気的除細動を施行したところ自己心拍再開, 意識レベルも改善し, 第7病日循環器内科に転科転棟となった. Vfの原因として先天性QT延長症候群が疑われた. 症例2は57歳男性. スポーツクラブで水泳をした後, 胸痛出現したため救急隊を要請. 救急隊到着時にバイタルサインは安定していたが, 救急車内収容時に意識消失し, ECGにてVT, Vfが確認された. しかし救急救命士が同乗していなかったため除細動できず, CPRを施行されながら当センター入院となった. 入院後電気的除細動およびリドカイン, マグネシウム投与にてすぐに自己心拍再開し, 急性心筋梗塞の診断でPTCA施行された. その後後遺症なく第8病日循環器内科に転科転棟した. 今回経験した2例は発症後早期に当センターへの搬送ができたため幸いにして後遺症を残すことなく蘇生することができたが, 現場でVfが確認できたにもかかわらず電気的除細動が行えなかったことは大きな問題である. 今後プールなどの公共施設にはAEDを置くことを考慮すべきであるとも思われた. |
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ISSN: | 0288-4348 |