リドカイン痙攣に及ぼす軽度脳損傷の影響
先に本学会において軽度脳損傷が不完全脳虚血に対する生存率を有意に高めることを発表した. この結果は軽度脳損傷によって脳内に内因性抗虚血機構が発動されることを示唆する. 今回はリドカイン全身痙攣による生存率に及ぼす軽度脳損傷の影響について検索した. 1)DDY系雄マウス103匹をペントバルビタール80mg/kgとアトロピン0.1mg/kg腹腔内投与による麻酔下に, 頭皮を切開し頭骨外部より4カ所に25G注射針を深さ5mmに挿入して軽度脳損傷を与えた損傷群(N=53)と, 頭皮切開のみを施行した疑似群(N=50)にわけ, 手術1週間後に1%リドカイン溶液100mg/kgを腹腔内に投与し, 全身痙攣...
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Format: | Tagungsbericht |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 先に本学会において軽度脳損傷が不完全脳虚血に対する生存率を有意に高めることを発表した. この結果は軽度脳損傷によって脳内に内因性抗虚血機構が発動されることを示唆する. 今回はリドカイン全身痙攣による生存率に及ぼす軽度脳損傷の影響について検索した. 1)DDY系雄マウス103匹をペントバルビタール80mg/kgとアトロピン0.1mg/kg腹腔内投与による麻酔下に, 頭皮を切開し頭骨外部より4カ所に25G注射針を深さ5mmに挿入して軽度脳損傷を与えた損傷群(N=53)と, 頭皮切開のみを施行した疑似群(N=50)にわけ, 手術1週間後に1%リドカイン溶液100mg/kgを腹腔内に投与し, 全身痙攣の発生率, 生存率を計測した. 2)同系マウス433匹を上記2群に麻酔のみ施行群(以下対照群)を加えた3群にわけ, 3日後, 7日後, 14日後に1)と同様にしてリドカイン痙攣を負荷し生存率を比較した. 1)痙攣発生率には両群間に差は認められなかった. 生存率では, 損傷群52%, 疑似群33.3%で有意差を認めた(P |
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ISSN: | 0288-4348 |