DOA症例の検討

救急医療体制の整備, 疾病構成の変化, 社会情勢の複雑化などの種々の要因によって, 第三次救急医療機関へ搬送される, いわゆるDOA症例は年々増加している. 駿河台日本大学病院救急医療センターでは, 昭和53年4月の開設以来, 60年3月までの7年間に計196例のDOA症例を収容した. しかし, 社会復帰例は3例のみと少なかったので, 救命率にかかわる因子を求めて検討を加えた. 集計した196例は, センター到着時救急隊員によって一次救命処置が行われており, 理学的所見でvital signsを認めなかった症例である. 他の医療機関で心肺蘇生に成功した後転送された症例や, near DOA 1...

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Veröffentlicht in:蘇生 1986-03, Vol.4, p.42-46
Hauptverfasser: 矢崎誠治, 長尾建, 上松瀬勝男
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:救急医療体制の整備, 疾病構成の変化, 社会情勢の複雑化などの種々の要因によって, 第三次救急医療機関へ搬送される, いわゆるDOA症例は年々増加している. 駿河台日本大学病院救急医療センターでは, 昭和53年4月の開設以来, 60年3月までの7年間に計196例のDOA症例を収容した. しかし, 社会復帰例は3例のみと少なかったので, 救命率にかかわる因子を求めて検討を加えた. 集計した196例は, センター到着時救急隊員によって一次救命処置が行われており, 理学的所見でvital signsを認めなかった症例である. 他の医療機関で心肺蘇生に成功した後転送された症例や, near DOA 1)は今回の集計では除外した. 年度別症例数 7年間に収容した第三次救急患者数は2,703例で, DOA症例はこのうちの7.3%を占めた. 図1に年度別の全症例数と, DOA症例数を示す. センター開設当初の3年間は, DOA症例は年間10例に満たなかったが, 4年目の56年度から急増した.
ISSN:0288-4348