パノラマX線画像上の下顎骨下縁皮質骨内面の線状の骨吸収像を用いた骨粗鬆症診断支援システムの関心領域選択の自動化

「緒言」 近年, 我々はパノラマX線画像上の下顎骨下縁皮質骨内面の線状の骨吸収像の有無を識別する診断支援システムを開発した. 本システムは関心領域(ROI)として選択した下顎骨下縁皮質骨に線状の骨吸収像があるか否かを判定することで, 骨粗鬆症の可能性の有無を判定するものである. 本システムではROIである第2小臼歯相当部および第1大臼歯相当部下顎骨下縁皮質骨を選択する操作は自動化されておらず, 操作者が評価したい領域をマウスにて選択するように設計していた. 本システムを某歯科医院にて試験運用したところ, 1. ROIを選択する操作を手動で行う必要があるため, 結果が出るまでに時間がかかる, 2...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:歯科放射線 2014-12, Vol.54 (1/4), p.15-21
Hauptverfasser: 中元崇, 田口明, 浅野晃, 谷本啓二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 近年, 我々はパノラマX線画像上の下顎骨下縁皮質骨内面の線状の骨吸収像の有無を識別する診断支援システムを開発した. 本システムは関心領域(ROI)として選択した下顎骨下縁皮質骨に線状の骨吸収像があるか否かを判定することで, 骨粗鬆症の可能性の有無を判定するものである. 本システムではROIである第2小臼歯相当部および第1大臼歯相当部下顎骨下縁皮質骨を選択する操作は自動化されておらず, 操作者が評価したい領域をマウスにて選択するように設計していた. 本システムを某歯科医院にて試験運用したところ, 1. ROIを選択する操作を手動で行う必要があるため, 結果が出るまでに時間がかかる, 2. パノラマ撮影が行われた当日に必ずしも判定操作が行えるわけではないため, 後日に判定結果を確認しても, 患者に知らせる機会がない場合が多い, といった問題点があることが分かった. ROI選択が自動化されれば, 撮影の直後, 画像とともに骨粗鬆症判定の結果を画面上に表示させることが可能となるため, これらの問題点が解決されるのではないかと考えた.
ISSN:0389-9705