20.MD-MS型CTを用いた正常咬合を有する女性の頭部顔面の三次元計測
【目的】今回我々は, MD-MS型CTを用いて女性健常ボランティアの頭部顔面の硬, 軟組織の三次元計測を行い, 顎顔面形態を定量的に評価することを目的とした. 【対象と方法】本研究は大阪大学大学院歯学研究科倫理委員会の承認をうけた研究である. インフォームドコンセントを行った女性健常ボランティア57例のうち, 年齢19又は20歳, セファロメトリーにてSNA, SNBが1SD以内, アングルの分類1級と診断され, 家族に骨系統疾患のないた16例を対象とした. 撮影にはMD-MS型CTを用い, スライス厚さ1. 25mmのギャップレススキャンを行い, . FOV25cm, マトリクスサイズ512...
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Veröffentlicht in: | 歯科放射線 2006, Vol.46 (2), p.74-75 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】今回我々は, MD-MS型CTを用いて女性健常ボランティアの頭部顔面の硬, 軟組織の三次元計測を行い, 顎顔面形態を定量的に評価することを目的とした. 【対象と方法】本研究は大阪大学大学院歯学研究科倫理委員会の承認をうけた研究である. インフォームドコンセントを行った女性健常ボランティア57例のうち, 年齢19又は20歳, セファロメトリーにてSNA, SNBが1SD以内, アングルの分類1級と診断され, 家族に骨系統疾患のないた16例を対象とした. 撮影にはMD-MS型CTを用い, スライス厚さ1. 25mmのギャップレススキャンを行い, . FOV25cm, マトリクスサイズ512, 管電流180mA管電圧120kVpとした. ワークスステーションにて前頭, 矢状, 水平断面に再構築後, 三次元カーソルを用いて115点の参照点を設定した. 硬組織上の参照点は, セファロメトリーに準ずる点に加え, 臨床的に有意義な86点とし, 軟組織上の参照点は, 臨床上および顔貌に影響を与える20点とした. 左右対称に存在する点は左右の点を各々同定したが, ArやPtmはCTでは同定が難しく, 前者は下顎頭最頬側点と下顎骨最舌側点の中点, 後者は蝶形骨翼状突起前縁最下点とした. 各参照点の三次元座標を求め, 2点間の距離, 直線と平面のなす角度, 点から直線までの距離, 線分を平面に投影した長さ等を計算し, 平均値・標準偏差・変動係数・相関係数を求めた. 項目は, 距離・角度・矯正学的項目に分類した. 矯正関係の項目以外に, 顔面の高径と前後径・幅径・鼻部・眼窩部・上下顎骨に関わる距離72項目, 上下顎前後関係・歯槽骨, 鼻部に関する角度10項目を計測した. 手順に再現性を保つ様配慮し, 3週間あけて同じ計測を二度行った. 【結果】距離に関して, 平均値±2SD以内の値を示した者が1例, 3SD以内13例, 4SD以内が15例あった. 残る1名の3項目がそれ以上離れた値を示した. 角度に関しては, 2SD以内の値を示した者が3例で, 3SD以内が12例, 全例が4SD以内の値を示した. 【考察】今回, 女性健常ボランティア16名の頭部顔面の硬・軟組織形態が三次元的に評価された. 分散の大きな項目は定義づけに問題がある可能性があるため削除するとともに, 必要項目を補充していく必要性が示唆された. |
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ISSN: | 0389-9705 |