3.顎関節部へのCTおよびMR画像によるfusion画像適用の試み
Fusion画像は近年様々な領域で用いられている画像処理法で, 二つの異なった画像を組み合わせることにより病変の位置や形態などの把握が容易になる. CTは, 高い硬組織情報を持ち, 高い空間分解能を持ち, MRIは病変検出能や組織分解能に優れ, 顎顔面領域での検査に有用である. また, CT, MRIは多くの施設が比較的容易に利用可能である. CTとMRIの組み合わせでFusion画像を作製することは, 硬組織情報と軟組織情報を同時に観察できるため, 非常に有用といえよう. 顎顔面領域における腫瘍性病変などの症例は報告されているが, われわれの領域で比較的撮像頻度の高い顎関節部に対しCTとMR...
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Veröffentlicht in: | 歯科放射線 2006, Vol.46 (1), p.28-29 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | Fusion画像は近年様々な領域で用いられている画像処理法で, 二つの異なった画像を組み合わせることにより病変の位置や形態などの把握が容易になる. CTは, 高い硬組織情報を持ち, 高い空間分解能を持ち, MRIは病変検出能や組織分解能に優れ, 顎顔面領域での検査に有用である. また, CT, MRIは多くの施設が比較的容易に利用可能である. CTとMRIの組み合わせでFusion画像を作製することは, 硬組織情報と軟組織情報を同時に観察できるため, 非常に有用といえよう. 顎顔面領域における腫瘍性病変などの症例は報告されているが, われわれの領域で比較的撮像頻度の高い顎関節部に対しCTとMRIのfusion画像作製を試みた. 撮像した装置はいずれもシーメンス社製で, CTはsomatom plus, MRIはmagnetom symphony maestoro calssを用いた. Fusion画像を作成したソフトウェアはazeのvirtual place WS-AD21を用いた. CT画像は1mmSliceで撮像を行い, 1.25mmで再構成を行った. MR画像はプロトン密度強調画像で撮像を行い, 3mmSlice, GAPは20%であった. FOVは, CTは230mm, MRIは130mmであった. CTとMRIをFusionさせることで顎関節部の硬組織と関節円板という軟組織を同時に観察することが可能になり, 今後の新たな発展が予想された. しかし, 今回使用したソフトウェアでは3D画像が作成できないことや, 他の方向(coronal像, axial像)でFusion画像が不鮮明になることもあり, 今後の改良も望まれる. |
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ISSN: | 0389-9705 |