20.歯周疾患診断のための口内法画像の定量化システム

【目的】歯周病の各治療段階での骨の定量評価のための口内法X線画像システムを作成する. 今回は, 前臨床段階として参照体の選定とソフトウエアーの開発を目的とする. 【方法】1)参照体については原田らの作成しインターネット上で公開されているデータベースeXcomを使用し, 管電圧60kvのフィルムを用いた口内法撮影をシミュレートし, ICRPの組成による骨に近い挙動をするアルミニウム(以下AL)とポリ塩化ビニール(以下PVC)を選択した. 2)ALとPVCをスロープ, ステップに加工して参照体を日幸製作所(静岡)にて作成した. これらの参照体をヒト乾燥下顎骨とともに口内法撮影して, 後述のソフトウ...

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Veröffentlicht in:歯科放射線 2004, Vol.44 (4), p.256-256
Hauptverfasser: 森田康彦, 誉田栄一, 大林尚人, 犬童寛子, 大河内清, 藤原吉邦, 和泉雄一, 倉林亨, 馬嶋秀行, 小林馨
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】歯周病の各治療段階での骨の定量評価のための口内法X線画像システムを作成する. 今回は, 前臨床段階として参照体の選定とソフトウエアーの開発を目的とする. 【方法】1)参照体については原田らの作成しインターネット上で公開されているデータベースeXcomを使用し, 管電圧60kvのフィルムを用いた口内法撮影をシミュレートし, ICRPの組成による骨に近い挙動をするアルミニウム(以下AL)とポリ塩化ビニール(以下PVC)を選択した. 2)ALとPVCをスロープ, ステップに加工して参照体を日幸製作所(静岡)にて作成した. これらの参照体をヒト乾燥下顎骨とともに口内法撮影して, 後述のソフトウエアー上で検討した. フィルムは同時に複数の参照体を検討するため, 咬合サイズのフィルム(ULTRA-speed, Kodak, USA)を用いた. 撮影は60kVの管電圧で, 平行法に準じ行い, 自動現像機で処理した. 3)ソフトウェアーは従来のカラー表示から, 当量値がZ軸となる3Dカラー表示とした. 変化の視覚的把握に優れることに加え, 3D表示上の参照体の形状と, 実際の形状との直接比較により, システムの精度を視覚的に判定することができる. 【結果】参照体としてはPVCのステップが歯周疾患のX線評価で重要な歯槽頂の評価に適当と思われた. 歯や厚い骨皮質にはALが優れていた. 3D表示のこれらの評価はeXcomによる予想と一致し, 厚い骨皮質や歯の定量評価がやや困難であることを視覚的に示した.
ISSN:0389-9705