肝細胞癌治療中に右側下顎上行枝に急激な骨破壊を伴い発症した悪性リンパ腫の1例

患者は68歳の男性で, 初診は平成9年10月15日である. 残根抜歯のため某歯科医院から日本大学歯科病院を紹介され来院した. 平成5年4月に某医科大学内科にて肝臓癌と診断され7月に入院, 経動脈的塞栓術とエタノール局注治療を行ったが, 再発を繰り返し, 平成7年3月, 11月, 平成8年6月, 平成9年6月に入院治療を行った. 平成5年10月より丸山ワクチンの投与が行われて来たという既往を持っており, 本学の臨床検査にてC型肝炎の疑いがあるということであったが, 43 23 123の残根の抜歯を行い治療は終了した. 当科初診から3ヶ月後の平成10年1月12日, 患者は右側耳前部から下顎角部にか...

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Veröffentlicht in:歯科放射線 2000/09/30, Vol.40(3), pp.210-211
Hauptverfasser: 荒木, 正夫, 橋本, 光二, 篠田, 宏司, 小宮山, 一雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:患者は68歳の男性で, 初診は平成9年10月15日である. 残根抜歯のため某歯科医院から日本大学歯科病院を紹介され来院した. 平成5年4月に某医科大学内科にて肝臓癌と診断され7月に入院, 経動脈的塞栓術とエタノール局注治療を行ったが, 再発を繰り返し, 平成7年3月, 11月, 平成8年6月, 平成9年6月に入院治療を行った. 平成5年10月より丸山ワクチンの投与が行われて来たという既往を持っており, 本学の臨床検査にてC型肝炎の疑いがあるということであったが, 43 23 123の残根の抜歯を行い治療は終了した. 当科初診から3ヶ月後の平成10年1月12日, 患者は右側耳前部から下顎角部にかけての疼痛を主訴として再来院した. 再来院の1週間前から右側下顎臼歯部に拍動性の疼痛が出現し断続的に継続したという. 再来院時の血液検査は, 赤沈値(55mm/1h)の高度の上昇, 生化学的検査はGOT(121u/リットル), GPT(89u/リットル), γ-GPT(77u/リットル), ALP(633u/リットル), LDH(1287u/リットル), LAP(110u/リットル), 総ビリルビン(2.4mg/dl), CRP(++)の上昇, およびコリンエステラーゼ(68u/リットル), 中性脂肪(49), アルブミン(3.1), A/G比(0.8)の低下を認めた.
ISSN:0389-9705
2185-6311
DOI:10.11242/dentalradiology1960.40.210