下顎頭形態のコンピュータ解析 画像計測値と三次元計測値の比較
〔目的〕 人乾燥頭蓋骨のオトガイ下頭頂X線写真を用いた下顎頭の画像計測値と三次元実測値を比較検討し, 画像計測における各種パラメータの計測精度について明らかにすること. 〔対象と方法〕 人乾燥頭蓋骨10体(20下顎頭)の下顎頭の外側極および内側極に直径0.5mmの金属球を付けた状態と付けない状態でそれぞれフランクフルト平面, カンペル平面を基準平面としてオトガイ下頭頂方向X線撮影を行った. 得られたX線写真をフィルムディジタイザーを用いて, コンピュータに画像データとして入力したのち, 下顎頭の長径, 短径, 長軸角および面積についてモニター上で計測を行った. 以後, 金属球を付けた状態で撮影...
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Veröffentlicht in: | 歯科放射線 2000, Vol.39 (4), p.238-238 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔目的〕 人乾燥頭蓋骨のオトガイ下頭頂X線写真を用いた下顎頭の画像計測値と三次元実測値を比較検討し, 画像計測における各種パラメータの計測精度について明らかにすること. 〔対象と方法〕 人乾燥頭蓋骨10体(20下顎頭)の下顎頭の外側極および内側極に直径0.5mmの金属球を付けた状態と付けない状態でそれぞれフランクフルト平面, カンペル平面を基準平面としてオトガイ下頭頂方向X線撮影を行った. 得られたX線写真をフィルムディジタイザーを用いて, コンピュータに画像データとして入力したのち, 下顎頭の長径, 短径, 長軸角および面積についてモニター上で計測を行った. 以後, 金属球を付けた状態で撮影したX線写真を計測したものを画像計測値(M), 金属球を付けない状態のものを画像計測値とする. 一方, 乾燥頭蓋骨を三次元測定機(FN503:株式会社ミットヨ)の測定テーブル上に固定し, 2種類の基準平面(フランクフルト平面とカンペル平面)に対して下顎頭の最大膨隆部を歯科用サベヤーを使って印記した. 測定機付属のプローブ(直径1.0mm)を接触させ, 下顎頭外周の三次元座標値を求めた. それをXY平面上へ投影したのち, 各計測項目について算出した. 以後, これらを実測値とする. さらに, 画像計測値(M), 画像計測値および実測値の関係について統計学的に解析を行った. 〔結果〕 各計測項目の平均値と標準偏差は実測値, 画像計測値(M)ならびに画像計測値ともに似通った値を示した. 長径および長軸角では実測値, 画像計測値に比べ画像計測値(M)はやや大きい傾向を示した. 一方, 短径および面積では画像計測値(M), 画像計測値に比べ実測値はやや大きい傾向を示した. なお, 三次元測定における測定点間距離の平均は0.17mmであった. 〔結論〕 三次元測定機を使って人乾燥頭蓋骨の下顎頭の形状計測を行い, その計測値とオトガイ下頭頂X線写真を用いた画像計測値とを比較検討した. 計測項目により両者に差が認められたものもあり, 臨床例の画像計測を行う場合, 計測結果の分析に際し考慮する必要が示唆された. |
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ISSN: | 0389-9705 |