鼻歯槽嚢胞のMRIの検討

目的:鼻歯槽嚢胞は鼻翼付近の軟組織に発生する比較的稀な疾患である. 同嚢胞は単純X線検査では検出が難しく, 従来より造影剤を用いたX線検査の報告はみられるがMRIによる報告はほとんどみられない. 今回我々は鼻歯槽嚢胞の2症例を経験し, MR所見を検討したので報告する. 対象および方法:症例は67歳の男性および51歳の女性の2症例であり, MRIは通常のT1強調像, T2強調像を用い, 1症例のみGd-DTPA T1強調像を用いた. また両症例とも単純X線写真を撮影した. 結果:MRIでは病巣はT1強調像で低信号, T2強調像で比較的高信号を呈し, Gd-DTPA造影で病巣の周囲に造影効果がみら...

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Veröffentlicht in:歯科放射線 1999, Vol.39 (suppl), p.127-127
Hauptverfasser: 山城光明, 金田隆, 南学, 加藤尊巳, 小澤薫, 岡田裕之, 山本浩嗣, 秋元芳明
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:鼻歯槽嚢胞は鼻翼付近の軟組織に発生する比較的稀な疾患である. 同嚢胞は単純X線検査では検出が難しく, 従来より造影剤を用いたX線検査の報告はみられるがMRIによる報告はほとんどみられない. 今回我々は鼻歯槽嚢胞の2症例を経験し, MR所見を検討したので報告する. 対象および方法:症例は67歳の男性および51歳の女性の2症例であり, MRIは通常のT1強調像, T2強調像を用い, 1症例のみGd-DTPA T1強調像を用いた. また両症例とも単純X線写真を撮影した. 結果:MRIでは病巣はT1強調像で低信号, T2強調像で比較的高信号を呈し, Gd-DTPA造影で病巣の周囲に造影効果がみられた. また病巣部と上顎骨の皮質骨との境界は明瞭であった. 単純X線写真では病変部の指摘はできず, 異常所見はみられなかった. 結論:MRIは従来のX線診断では困難であった鼻歯槽嚢胞の位置および範囲において, 有効な画像診断であることが示唆された.
ISSN:0389-9705