海綿状血管腫のMRI所見

血管腫は血管組織の増殖から成る良性の病変であり, 真の腫瘍ではなく先天性奇形ないしは過誤腫とされている. 好発部位は頭頸部に多く舌, 口唇, 頬粘膜等に見られる1~3. 治療としては腫瘍切除術, 梱包療法, 輸入血管栓塞法, 腫瘍内結紮療法, 凍結療法など様々な方法が行われている. これらの選択をするうえで, また治療範囲の設定のために画像診断の果たす役割が大きい. 現在はCTや血管造影による診断が行われているが, 近年ではMRIによる診断方法が行われるようになり, その有用性が報告されている4~7. 血管腫の存在範囲, 内部性状, 輸入血管, 血流状態の判定におけるMRIの有効性への期待が持...

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Veröffentlicht in:歯科放射線 1999/03/31, Vol.39(1), pp.35-38
Hauptverfasser: 堅田, 勉, 外山, 三智雄, 高橋, 浩太郎, 亀田, 綾子, 佐々木, 善彦, 江口, 徹, 土持, 眞
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:血管腫は血管組織の増殖から成る良性の病変であり, 真の腫瘍ではなく先天性奇形ないしは過誤腫とされている. 好発部位は頭頸部に多く舌, 口唇, 頬粘膜等に見られる1~3. 治療としては腫瘍切除術, 梱包療法, 輸入血管栓塞法, 腫瘍内結紮療法, 凍結療法など様々な方法が行われている. これらの選択をするうえで, また治療範囲の設定のために画像診断の果たす役割が大きい. 現在はCTや血管造影による診断が行われているが, 近年ではMRIによる診断方法が行われるようになり, その有用性が報告されている4~7. 血管腫の存在範囲, 内部性状, 輸入血管, 血流状態の判定におけるMRIの有効性への期待が持たれる. 今回我々は血管腫のMRI画像所見を理解するうえで興味のある所見を得たので考察し報告する. 症例 症例1 患者:45歳女性 現病歴:中学生の頃に右側頬部の腫脹を自覚し某大学病院耳鼻科を診察し, 海綿状血管腫の診断にて経過観察のみとなった.
ISSN:0389-9705
2185-6311
DOI:10.11242/dentalradiology1960.39.35