高齢者の嚥下動態について
高齢者の嚥下機能は, 加齢により神経系の機能低下, 筋緊張の減弱, 靭帯の弛みなどからその能力が低下し, 誤嚥や窒息を起こしやすいことが知られている. 近年高齢者の嚥下の生理について様々な研究がなされているが, 歯牙欠損との関連をみた例は無い. そこで我々は無歯顎高齢者と歯牙欠損のほとんど無い成人の嚥下機能をDSA装置を用いて観察し, 両者を比較することにより加齢による嚥下動態の変化を明らかにすることを試みた. 被験者は, 神経学的異常及びその既往を認めない無歯顎者8名(平均77.3歳)と歯牙欠損のほとんど無い成人(平均24.1歳)8名を対象とした. 嚥下動態は患者をVESSチェア(VESS...
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Veröffentlicht in: | 歯科放射線 1997, Vol.37 (suppl), p.99-99 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 高齢者の嚥下機能は, 加齢により神経系の機能低下, 筋緊張の減弱, 靭帯の弛みなどからその能力が低下し, 誤嚥や窒息を起こしやすいことが知られている. 近年高齢者の嚥下の生理について様々な研究がなされているが, 歯牙欠損との関連をみた例は無い. そこで我々は無歯顎高齢者と歯牙欠損のほとんど無い成人の嚥下機能をDSA装置を用いて観察し, 両者を比較することにより加齢による嚥下動態の変化を明らかにすることを試みた. 被験者は, 神経学的異常及びその既往を認めない無歯顎者8名(平均77.3歳)と歯牙欠損のほとんど無い成人(平均24.1歳)8名を対象とした. 嚥下動態は患者をVESSチェア(VESS Chairs社, USA)に坐らせ, デジタルX線映画装置DIGITEX2400UX(島津社製)を用い35ミリフィルムに30コマ/秒で側方方向で記録した. 造影剤は10倍希釈バリトゲンゾル(a)(10w/v%)を用い1回量10mlを座位で, 頭位習慣位にて総義歯の場合と無歯顎の場合, それぞれ3回嚥下を行った. |
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ISSN: | 0389-9705 |