転移性リンパ節に対する^^18 FDG uptakeの特徴
転移性リンパ節の画像診断の判定基準として, リンパ節の大きさや形状, 内部性状が重要とされており, CT, MRIやUSのいずれの画像診断においてもリンパ節の形態的な特徴から転移性であるか否かの診断をしている. しかしこれらの中には少なからずFalse negativeやFalse positiveの症例が含まれ, accuracyが100%に到達することは困難とされている. そこで我々は, 腫瘍細胞自体の糖代謝から転移性リンパ節を診断すべく, FDG([^^18 F]fluorodeoxyglucose)をトレーサーとして用いたpositron emission tomography(PET...
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Veröffentlicht in: | 歯科放射線 1997, Vol.37 (suppl), p.98-98 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 転移性リンパ節の画像診断の判定基準として, リンパ節の大きさや形状, 内部性状が重要とされており, CT, MRIやUSのいずれの画像診断においてもリンパ節の形態的な特徴から転移性であるか否かの診断をしている. しかしこれらの中には少なからずFalse negativeやFalse positiveの症例が含まれ, accuracyが100%に到達することは困難とされている. そこで我々は, 腫瘍細胞自体の糖代謝から転移性リンパ節を診断すべく, FDG([^^18 F]fluorodeoxyglucose)をトレーサーとして用いたpositron emission tomography(PET)を試みた. 本研究ではPET像と摘出リンパ節の病理組織学的成績とを比較検討し, リンパ節の病理所見がどのようにPET像に反映されているのかを分析した. 対象症例は1995年7月から1996年12月までにPETを施行した頭頸部悪性腫瘍患者のうち, CT, MRの画像診断にて転移性リンパ節の可能性が指摘され頸部郭清術を施行した8症例とした. FDG-PETはtransverse scanにて行い, 約6.5mmのスライス幅で14スライスを連続的にスキャンした. 20分のtransmission scan終了後FDGを5mCiを目標に経静脈的に投与した. PETで得られるFDG集積部位を解剖学的に同定するため, MR像とPET像との重ね合わせをコンピューター上で行った. (1)8症例のうち, 病理学的にリンパ節転移が証明されたのは3症例であった. そのうち1例はPETでpositive(True Positive)と判定していたが, 2例はnegative(False Negative)と判定していた. (2)術後の病理所見から, 上記True Positive症例ではリンパ節全体に腫瘍細胞がみられたが, False Negative症例では2症例とも腫瘍細胞の割合が少ないということがわかった. またcentral nodular necrosisの部分にはFDGのuptakeはみられなかった. (3)以上の成績から, FDGは腫瘍細胞に選択的にuptakeされるが, 腫瘍細胞成分が少ない転移性リンパ節の場合にはNegativeと判定される可能性があることがわかった. |
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ISSN: | 0389-9705 |