術前治療による頸部転移リンパ節の変化の画像診断
〔目的〕悪性腫瘍の頸部リンパ節転移の有無は患者の予後を決定するうえで重要な因子の一つとされているが, 転移リンパ節の有無については触診や画像診断にその判定が委ねられている. しかし, 初診直後の画像検査では判定の困難なリンパ節ともしばしば遭遇する. 今回我々は術前治療による頸部転移リンパ節の画像所見をその前後でretrospectiveに検討し, 術前治療のリンパ節に対する影響を明らかにすることにより, 判定困難であったリンパ節の転移の有無が術前治療後の画像検査において判定可能となるかを検討した. 〔対象と方法〕対象は1990年から1996年の間に九州大学歯学部付属病院を受診した口腔扁平上皮癌...
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Veröffentlicht in: | 歯科放射線 1997, Vol.37 (3), p.255-256 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 〔目的〕悪性腫瘍の頸部リンパ節転移の有無は患者の予後を決定するうえで重要な因子の一つとされているが, 転移リンパ節の有無については触診や画像診断にその判定が委ねられている. しかし, 初診直後の画像検査では判定の困難なリンパ節ともしばしば遭遇する. 今回我々は術前治療による頸部転移リンパ節の画像所見をその前後でretrospectiveに検討し, 術前治療のリンパ節に対する影響を明らかにすることにより, 判定困難であったリンパ節の転移の有無が術前治療後の画像検査において判定可能となるかを検討した. 〔対象と方法〕対象は1990年から1996年の間に九州大学歯学部付属病院を受診した口腔扁平上皮癌1次症例のうち, 化学療法と外照射による術前治療の前後に当科においてCTと超音波検査を施行した54症例, 105リンパ節である. これらについては頸部郭清術の後に病理組織学的検査により転移リンパ節の有無を確認した. 上記症例のうち, 転移・非転移の判定がつかなかった34リンパ節の術前治療前後の画像所見(CT, US)の中からいくつかの検討項目(enhancementの有無, hilusの有無, 短径, 長径, 内部エコーなど)に着目し, それらの治療前後の変化を転移および非転移リンパ節についてそれぞれ比較検討した. 〔結果〕非転移リンパ節では術前治療前後において著明な変化は認められなかったが, 転移リンパ節においては多くの症例で内部エコーの増加を認め, いくつかのリンパ節には短径の著明な減少(4mm以上)があった. |
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ISSN: | 0389-9705 |