パノラマX線撮影装置PM2002CCのリニア断層機能で得られる顎骨横断面像の検討
インプラント植立の術前画像検査として, X線CT像を再構成した断面像や一般断層撮影装置やパノラマ撮影装置Scanoraの断層像の臨床応用が報告されている. 一方, 歯科診療室のパノラマ撮影装置にも横断面機能を搭載したものがある. インプラント治療の普及によって, 上顎結節に至る領域にインプラントを植立する症例が増えると考えられる. そこで, パノラマ撮影装置PM2002CC(プランメカ社, フィンランド)のトランスバーサルスライシングシステムを使用して, その画像特性を計測し, 一般断層撮影による像と比較した. 最初にX線束の入射角度とカセッテ移動速度を測定した. 回転式シャッターで0.2秒毎...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | インプラント植立の術前画像検査として, X線CT像を再構成した断面像や一般断層撮影装置やパノラマ撮影装置Scanoraの断層像の臨床応用が報告されている. 一方, 歯科診療室のパノラマ撮影装置にも横断面機能を搭載したものがある. インプラント治療の普及によって, 上顎結節に至る領域にインプラントを植立する症例が増えると考えられる. そこで, パノラマ撮影装置PM2002CC(プランメカ社, フィンランド)のトランスバーサルスライシングシステムを使用して, その画像特性を計測し, 一般断層撮影による像と比較した. 最初にX線束の入射角度とカセッテ移動速度を測定した. 回転式シャッターで0.2秒毎のパルスにして, 咬合平面の高さにフィルムにX線束方向を記録し, カセッテ内で記録したパルス間距離から移動速度を得た. また断層像の拡大率を1mm格子状グリッドスケールの撮影で求めた. さらに無歯顎の乾燥頭蓋骨を撮影した. 上顎歯槽骨頂部に沿って近遠心方向にワイヤを置き, それに垂直な断層面像を得た. そして, 一般断層撮影装置で同一断層面を得てその形態の再現性を検討した. 1枚の横断面像を得るために, 約3.6秒間X線が照射され, X線管とカセッテは約50度回転した. 同時にカセッテは毎秒13.3mmで移動した. 断層面は回転軸より約40mmX線管側に形成された. 垂直及び水平方向拡大率は, 断層面上で一致し1.45倍であった. フィルム側へ10mmずれると垂直方向1.40倍, 水平方向約2倍となった. 乾燥骨の断層像から歯槽骨の深さを測定したところ, 一般断層撮影による同一断面像とよく一致した. したがって, 本装置における横断面断層像を撮るシステムは, ステントを用いて撮影することで充分な形態再現性を持って術前X線診断に寄与できると思われた. |
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ISSN: | 0389-9705 |