複数枚フィルム包装パケットを用いたデジタル画像加算による画質の向上
日常臨床の口内法X線診査において, 隣接面齲蝕や, 根尖の根管形態など, 微少領域の診断で拡大観察が望まれる場合がしばしば見られる. しかし, Mφystad1)らは微少領域の診断において最適拡大率があり, それ以上拡大しても逆に診断能は低下するとしている. すなわち, 口内法X線フィルムは量子ノイズが大きく, 日常臨床において, 観察時に最適拡大率を越えて観察した場合, 銀粒子が目立ってくるためと考えられる. 口内法X線フィルムに使用されているノンスクリーンタイプフィルムは, 高分解能を有している反面, X線に対する検出効率は低く, 広田2)は, フィルムに入射したX線のすべてが有効に画像形...
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Veröffentlicht in: | 歯科放射線 1997/06/05, Vol.37(1), pp.29-34 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 日常臨床の口内法X線診査において, 隣接面齲蝕や, 根尖の根管形態など, 微少領域の診断で拡大観察が望まれる場合がしばしば見られる. しかし, Mφystad1)らは微少領域の診断において最適拡大率があり, それ以上拡大しても逆に診断能は低下するとしている. すなわち, 口内法X線フィルムは量子ノイズが大きく, 日常臨床において, 観察時に最適拡大率を越えて観察した場合, 銀粒子が目立ってくるためと考えられる. 口内法X線フィルムに使用されているノンスクリーンタイプフィルムは, 高分解能を有している反面, X線に対する検出効率は低く, 広田2)は, フィルムに入射したX線のすべてが有効に画像形成に使われれば, 現在の100分の1程度の線量でも同等の画質を有する像が得られるとしている. ところで, 口内法X線フィルムは1枚あたりのX線の減弱は少なく, 2枚包装のフィルムでは, 1枚目と2枚目で大きな差は無く, さらにフィルムを重ねて用いても同様のX線像を得ることが可能である. |
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ISSN: | 0389-9705 2185-6311 |
DOI: | 10.11242/dentalradiology1960.37.29 |