ISO 15189の要求事項に適応した機材管理システムの構築と評価

当院の検査部門は2007年7月にISO 15189の認定を取得した。これまでISO 15189の認定を維持管理してきたなかで,内部監査での機材管理に関連する不適合数が減少しないことが問題となった。そこで,機材管理を簡便かつ適切に行える機材管理システムの開発を行った。当院の医療用端末にインストールされているMicrosoft Accessを用いてリレーショナルデータベース(RDB)を独自に構築し,それに付属するVisual Basic for Applications(VBA)を用いてアプリケーション開発を行った。RDB構築にあたってISO 15189の要求事項を過不足なく管理できることを意識し...

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Veröffentlicht in:医学検査 2024/04/25, Vol.73(2), pp.316-322
Hauptverfasser: 三宅, 雅之, 飯尾, 耕治, 池田, 亮, 東影, 明人, 大塚, 文男
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院の検査部門は2007年7月にISO 15189の認定を取得した。これまでISO 15189の認定を維持管理してきたなかで,内部監査での機材管理に関連する不適合数が減少しないことが問題となった。そこで,機材管理を簡便かつ適切に行える機材管理システムの開発を行った。当院の医療用端末にインストールされているMicrosoft Accessを用いてリレーショナルデータベース(RDB)を独自に構築し,それに付属するVisual Basic for Applications(VBA)を用いてアプリケーション開発を行った。RDB構築にあたってISO 15189の要求事項を過不足なく管理できることを意識し,なおかつ変更履歴を容易に確認できるようにするため一部のテーブルでは世代管理の仕組みを取り入れた。構築した機材管理システムは2019年6月から運用開始し,これまで複数回のバージョンアップを繰り返しながら稼動している。内部監査での機材管理に関連する不適合数では,機材管理システムを導入する以前の2013年度では13件あった不適合数が導入後の2022年度では7件まで減少した。機材管理システムを導入したことにより適切に機材管理できるようになったと考えられる。また,独自に開発したシステムであるためバグ修正や機能追加が容易であり,要求事項を満たし,かつ今の検査室にとって適切なシステムを維持しやすいと考えられた。
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.23-76