ARCHITECT® CA72-4の基礎性能評価

Cancer Antigen 72-4(CA72-4)は,胃癌をはじめとする消化器癌,およびムチン性卵巣癌の患者モニタリングとして使用されてきた腫瘍マーカーである。今回我々はアボットジャパン合同会社より,2021年1月に新規発売されたARCHITECT® CA72-4(販売名:CA72-4・アボット)について基礎性能評価を行った。本試薬の基礎性能は同時再現性,日差再現性ともにCV5%未満と良好であった。希釈直線性については4.3 U/mLから155.0 U/mLまで良好であり,検体の安定性は4℃で28日間安定していることを確認した。同一患者同一測定日における血清および血漿の相関性はn = 10...

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Veröffentlicht in:医学検査 2022/04/25, Vol.71(2), pp.270-276
Hauptverfasser: 岡本, 愛, 谷口, 裕美, 村上, 晶子, 森本, 麻里, 川野, 由季, 西村, 真智子, 宮本, 仁志, 大澤, 春彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:Cancer Antigen 72-4(CA72-4)は,胃癌をはじめとする消化器癌,およびムチン性卵巣癌の患者モニタリングとして使用されてきた腫瘍マーカーである。今回我々はアボットジャパン合同会社より,2021年1月に新規発売されたARCHITECT® CA72-4(販売名:CA72-4・アボット)について基礎性能評価を行った。本試薬の基礎性能は同時再現性,日差再現性ともにCV5%未満と良好であった。希釈直線性については4.3 U/mLから155.0 U/mLまで良好であり,検体の安定性は4℃で28日間安定していることを確認した。同一患者同一測定日における血清および血漿の相関性はn = 102,相関係数r = 0.998,回帰式y = 0.971x + 0.009であり,検体種による差は認められなかった。また,患者血清における対照法(エクルーシス試薬® CA72-4:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)との相関性はn = 185,相関係数r = 0.989,回帰式y = 0.948x − 0.769であり,先行試薬と差異なく使用可能であったが,いくつかの乖離例も存在するため測定試薬が異なる場合の値の解釈には注意が必要である。
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.21-46