鼻腔通気度検査における鼻腔通気度左右比と主観的鼻閉が持続陽圧呼吸療法のアドヒアランスに及ぼす影響
閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome; OSAS)の治療である持続的陽圧呼吸(continuous positive airway pressure; CPAP)療法は対症療法であるため,アドヒアランスの良好な維持が求められる。治療継続困難となる一因に鼻閉があり,鼻閉を客観的に評価できる鼻腔通気度検査はOSAS診断目的で用いられているが,治療アドヒアランスに有用であるとの報告は少ない。そこで,当院で加療を開始した105例を対象に,主観的鼻閉や鼻腔抵抗値とその左右比からアドヒアランスへの影響を調査した。両側鼻腔抵抗値はCPAPアドヒアランスに...
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Veröffentlicht in: | 医学検査 2021/10/25, Vol.70(4), pp.622-630 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 閉塞性睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome; OSAS)の治療である持続的陽圧呼吸(continuous positive airway pressure; CPAP)療法は対症療法であるため,アドヒアランスの良好な維持が求められる。治療継続困難となる一因に鼻閉があり,鼻閉を客観的に評価できる鼻腔通気度検査はOSAS診断目的で用いられているが,治療アドヒアランスに有用であるとの報告は少ない。そこで,当院で加療を開始した105例を対象に,主観的鼻閉や鼻腔抵抗値とその左右比からアドヒアランスへの影響を調査した。両側鼻腔抵抗値はCPAPアドヒアランスに関連を認めなかったが,鼻腔通気度左右比は主観的鼻閉を訴えた群で有意に高値を示した(p < 0.01)。ROC曲線より主観的鼻閉または治療中止が出現する鼻腔通気度左右比最適カットオフ値は1.88と3.37であった。CPAPアドヒアランスは,鼻腔通気度左右比最適カットオフ値3.37以上で有意に低下し(p < 0.05),更に治療脱落までの経過も有意に脱落する傾向を認めた(p < 0.05)。CPAP療法を開始する際には,鼻閉感の聴取や鼻腔通気度左右比の結果が,その後の治療継続において有用となる可能性がある。 |
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ISSN: | 0915-8669 2188-5346 |
DOI: | 10.14932/jamt.20-143 |