自動血球分析装置XN3000による造血前駆細胞数の推定
末梢血幹細胞採取において幹細胞数を知ることは幹細胞の採取時期および採取量を決定するために重要である。一般に幹細胞数はCD34陽性細胞数で評価される。本研究では97例167検体を対象として,自動血球分析装置XN3000で測定される造血前駆細胞(hematopoietic progenitor cell; HPC)数と,フローサイトメーターで測定されるCD34陽性細胞数の関連を検討し,その特徴を明らかにした。HPC数(X)とCD34陽性細胞数(Y)にはy = 0.597x + 5.625,ρ = 0.745,p < 0.001と良好な相関があった。CD34陽性細胞数 ≥ 20/μLを予測する...
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Veröffentlicht in: | 医学検査 2021/07/25, Vol.70(3), pp.394-402 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 末梢血幹細胞採取において幹細胞数を知ることは幹細胞の採取時期および採取量を決定するために重要である。一般に幹細胞数はCD34陽性細胞数で評価される。本研究では97例167検体を対象として,自動血球分析装置XN3000で測定される造血前駆細胞(hematopoietic progenitor cell; HPC)数と,フローサイトメーターで測定されるCD34陽性細胞数の関連を検討し,その特徴を明らかにした。HPC数(X)とCD34陽性細胞数(Y)にはy = 0.597x + 5.625,ρ = 0.745,p < 0.001と良好な相関があった。CD34陽性細胞数 ≥ 20/μLを予測するHPC数の最適カットオフ値は23/μLで,感度69%,特異度93%,陽性的中率93%,陰性的中率70%であった。形質細胞性腫瘍(multiple myeloma; MM)患者以外,年齢40歳未満,HPC 50/μL未満の検体の場合,カットオフ値を23/μLとするとCD34陽性細胞数 ≥ 20/μLを良好に予測できた。しかし,MM患者,年齢40歳以上,HPC数50/μL以上の検体はHPC数とCD34陽性細胞数とに乖離を生じることが多く,HPC数によるCD34陽性細胞数の推定にあたって注意が必要である。 |
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ISSN: | 0915-8669 2188-5346 |
DOI: | 10.14932/jamt.20-118 |