若手国際対応力向上WGの目的と取り組み―第1回International Young BLS Forum開催までの道のり

臨床検査分野では,業務の効率化・高レベルの専門性・情報共有・チーム医療・患者中心の医療が推進されている。また,医師以外の医療職種で可能な限りの業務分担を行うタスクシフティングが求められており,臨床検査技師を取り巻く環境は日々多様化している。さらに,科学技術の進歩とともに交通や通信手段は目覚ましく発展し,ヒト・モノ・情報が国を越えて頻繁に交流する時代となり,グローバル化が益々進んでいる。その結果として,医療機関においても外国人患者を診療するケースが増加傾向にある。臨床検査技師が国際化に取り組む上で大切なことは,一人ひとりが世界を知るための経験を蓄積することである。すなわち,臨床検査技師としての専...

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Veröffentlicht in:医学検査 2020/01/25, Vol.69(1), pp.130-133
Hauptverfasser: 菊地, 良介, 竹浦, 久司
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:臨床検査分野では,業務の効率化・高レベルの専門性・情報共有・チーム医療・患者中心の医療が推進されている。また,医師以外の医療職種で可能な限りの業務分担を行うタスクシフティングが求められており,臨床検査技師を取り巻く環境は日々多様化している。さらに,科学技術の進歩とともに交通や通信手段は目覚ましく発展し,ヒト・モノ・情報が国を越えて頻繁に交流する時代となり,グローバル化が益々進んでいる。その結果として,医療機関においても外国人患者を診療するケースが増加傾向にある。臨床検査技師が国際化に取り組む上で大切なことは,一人ひとりが世界を知るための経験を蓄積することである。すなわち,臨床検査技師としての専門的な知識及び技術を有することを前提とした上で,国際的に通用する見識・語学力・対応力と,加えて研究力を有する人材育成が必要となっている。一般社団法人日本臨床衛生検査技師会(日臨技)では国際交流活動の充実が極めて重要であるとの視点で,2018年に若手技師国際化対応力向上ワーキンググループ(若手WG)を発足させた。その若手WGは第68回日本医学検査学会で日本,韓国,台湾の若手技師を対象としたThe 1st International Young Biomedical Laboratory Scientists(BLS)Forumを開催した。今回の活動を通して,3ヶ国の臨床検査技師が国境を越え,お互いを尊重し合い,未来のBLS像について論議を行うことができた。これこそ我々が求める国際対応力であり,今回の取り組みは,若手臨床検査技師にとって大きな財産になったと思われる。
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.19-64