免疫血清項目におけるハーモナイゼーションの可能性についての検討 第1報

免疫血清検査項目の外部精度評価調査では,試料のマトリックス効果の影響により機器,試薬間差の現状が充分には解明されていない。今回,試薬間差の要因分析と,調査試料の適正性の評価を目的として検討を行った。検討は日臨技精度管理調査で対象項目としている前立腺特異抗原(prostate specific antigen; PSA),フェリチン(ferritin),αフェトプロテイン(α-fetoprotein; AFP),癌胎児性抗原(carcinoembryonic antigen; CEA)を調査項目とし,機器メーカー4社を対象として検討を行った。試料はパネル血清30検体と,調査試料16検体を用いた。...

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Veröffentlicht in:医学検査 2018/03/25, Vol.67(2), pp.189-195
Hauptverfasser: 斎藤, 篤, 岡田, 健, 西浦, 明彦, 岩上, みゆき, 松本, 祐之
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:免疫血清検査項目の外部精度評価調査では,試料のマトリックス効果の影響により機器,試薬間差の現状が充分には解明されていない。今回,試薬間差の要因分析と,調査試料の適正性の評価を目的として検討を行った。検討は日臨技精度管理調査で対象項目としている前立腺特異抗原(prostate specific antigen; PSA),フェリチン(ferritin),αフェトプロテイン(α-fetoprotein; AFP),癌胎児性抗原(carcinoembryonic antigen; CEA)を調査項目とし,機器メーカー4社を対象として検討を行った。試料はパネル血清30検体と,調査試料16検体を用いた。総平均値を基準としてパネル血清の測定値を回帰分析で評価した結果,PSA,フェリチン,AFPでは各法の測定値に比例系統を認めたが,解離する値は認めなかった。しかし,CEAでは各法での測定値が異なり一定の傾向を認めなかった。パネル血清での回帰分析により求めた95%信頼区間を基準として調査試料の反応性を評価した。その結果,プール血清より作製した試料が評価基準を満たし,外部精度評価調査試料として有用であると考えられた。
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.17-64