血糖自己測定機器における各種糖類の反応性試験

簡易血糖測定器である,血糖自己測定(self monitoring blood glucose; SMBG)機器や病棟用(point of care testing;POCT対応)血糖測定機器は,簡便かつ迅速な測定が可能である。そのため患者個人だけでなく,広く医療現場でも使用されている。しかし2011年,手指の残留果汁が原因とされる偽高血糖事例が報告された。今回,本事例を検証するためSMBG機器7種を対象に,グルコース以外の果汁に含まれるとされる糖類(4種)との反応性を検証するとともに,食品や輸液等に含まれるとされる糖類(7種)についても検証した。結果,検証に用いた果汁に含まれるとされる糖類は...

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Veröffentlicht in:医学検査 2016/07/25, Vol.65(4), pp.408-413
Hauptverfasser: 吉川, 康弘, 稲村, 奈津美, 積田, 智佳, 熊坂, 肇, 石倉, はる美, 栗原, 惣一, 大塚, 喜人
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:簡易血糖測定器である,血糖自己測定(self monitoring blood glucose; SMBG)機器や病棟用(point of care testing;POCT対応)血糖測定機器は,簡便かつ迅速な測定が可能である。そのため患者個人だけでなく,広く医療現場でも使用されている。しかし2011年,手指の残留果汁が原因とされる偽高血糖事例が報告された。今回,本事例を検証するためSMBG機器7種を対象に,グルコース以外の果汁に含まれるとされる糖類(4種)との反応性を検証するとともに,食品や輸液等に含まれるとされる糖類(7種)についても検証した。結果,検証に用いた果汁に含まれるとされる糖類は,全ての機器において影響を与えなかったため,偽高血糖事例は,果汁中に含まれるグルコースが原因である可能性が示唆された。一方,食品や輸液等に含まれるとされる糖類においてキシリトール以外の糖は,検証に使用した何れかの機器に影響を与えた。簡易血糖測定器は手技や機器の特徴により,予想外の結果が得られる場合がある。従って使用者は,それらを十分理解した上で使用することが重要である。
ISSN:0915-8669
2188-5346
DOI:10.14932/jamt.15-92