Enterobacter cloacaeの誘導によるAmpC型β-lactamase過剰産生の検討
染色体上にAmpC型β-lactamase産生遺伝子を有しているEnterobacter cloacaeは,抗菌薬の存在下で過剰産生が誘導される。今回,臨床検体から分離されたE. cloacae菌株を用いてAmpC型β-lactamase過剰産生株の検討を行った。第3世代セフェム系薬感受性株でディスク拡散法による誘導後,シカベータテストにてAmpC型β-lactamaseを検出した株は3.7%であり,CAZをSub-MIC値(MIC以下の濃度範囲)に調整した液体培地の振盪培養による誘導では80%という結果となった。後者はヒト体内の環境に近く,臨床分離株からAmpC型β-lactamase検出が...
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Veröffentlicht in: | 医学検査 2015/01/25, Vol.64(1), pp.34-39 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 染色体上にAmpC型β-lactamase産生遺伝子を有しているEnterobacter cloacaeは,抗菌薬の存在下で過剰産生が誘導される。今回,臨床検体から分離されたE. cloacae菌株を用いてAmpC型β-lactamase過剰産生株の検討を行った。第3世代セフェム系薬感受性株でディスク拡散法による誘導後,シカベータテストにてAmpC型β-lactamaseを検出した株は3.7%であり,CAZをSub-MIC値(MIC以下の濃度範囲)に調整した液体培地の振盪培養による誘導では80%という結果となった。後者はヒト体内の環境に近く,臨床分離株からAmpC型β-lactamase検出が無い場合でも,患者体内で過剰産生株が存在する可能性があると考える。血中濃度のピーク値がMICを超えない抗菌薬投与量はAmpC型β-lactamase過剰産生を誘導させ難治化する恐れがあるため,適切な投与量を守った治療を行うことは非常に重要である。 |
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ISSN: | 0915-8669 2188-5346 |
DOI: | 10.14932/jamt.14-39 |