インドメタシンのヘアレスラット皮膚透過に対する呉茱萸の促進作用

非ステロイド系抗炎症外用剤は局所作用だけでなく, 非ステロイド系抗炎症剤経口投与時の胃腸障害回避など多くの長所を有し, 全身作用をも目的として皮膚領域, 整形外科的炎症性ないしは疼痛性疾患の治療に広く使用されている. 一方, 呉茱萸は鎮痛, 去寒薬として冷え性などの治療に用いられる呉茱萸湯, 当帰四逆加呉茱萸生姜湯などに配合されている重要な漢薬である. 著者らはE. rutaecarpa var. bodinieriを基原とする呉茱萸の70%メタノール抽出エキスが経口投与において, 強い抗侵害受容1, 2), 抗炎症2), 抗アレルギー3), 血流促進作用4)を示し, その有効成分はlimon...

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Veröffentlicht in:Natural Medicines 2003-12, Vol.57 (6), p.227-232
Hauptverfasser: 岩城正宏a, 吉川正人a, 船津紀代a, 松田秀秋a, 雨宮勉b, 久保道徳a
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:非ステロイド系抗炎症外用剤は局所作用だけでなく, 非ステロイド系抗炎症剤経口投与時の胃腸障害回避など多くの長所を有し, 全身作用をも目的として皮膚領域, 整形外科的炎症性ないしは疼痛性疾患の治療に広く使用されている. 一方, 呉茱萸は鎮痛, 去寒薬として冷え性などの治療に用いられる呉茱萸湯, 当帰四逆加呉茱萸生姜湯などに配合されている重要な漢薬である. 著者らはE. rutaecarpa var. bodinieriを基原とする呉茱萸の70%メタノール抽出エキスが経口投与において, 強い抗侵害受容1, 2), 抗炎症2), 抗アレルギー3), 血流促進作用4)を示し, その有効成分はlimonin5), evodiamine5)およびrutaecarpine6)であることをすでに報告している. また, このような呉茱萸の薬理作用に着目し, インドメタシン(IND)軟膏に呉茱萸の50%エタノール抽出エキス(G-ext)を配合し, ラットに経皮適用したところ, G-extを含まないIND単独の軟膏に比較して抗炎症あるいは抗侵害受容作用が有意に増加することを明らかにした7).
ISSN:1340-3443