テンモンドウのTLCによる確認試験について
ンモンドウは日本薬局方外生薬規格1)に収載されており, 「本品はクサスギカズラAsparagus cochinchinensis Merril(Llliaceae)のコルク化した外層の大部分を除いた根を通例蒸したものである」と記載されている. 現在その確認試験には, 「本品の細切したもの0. 5gに水10mlを加え, 水浴上で2~3分加熱した後ろ過する. ろ液3mlにフェーリング試液1mlを加え, 水浴中で加熱するとき赤褐色の沈殿を生じる」とあり, フェーリング試液を用いた還元糖の確認が採用されているが, 本法は必ずしも信頼度の高い確認法とは言えない. 確認法をより信頼度の高いものにするために...
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Veröffentlicht in: | Natural Medicines 2003-02, Vol.57 (1), p.27-30 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ンモンドウは日本薬局方外生薬規格1)に収載されており, 「本品はクサスギカズラAsparagus cochinchinensis Merril(Llliaceae)のコルク化した外層の大部分を除いた根を通例蒸したものである」と記載されている. 現在その確認試験には, 「本品の細切したもの0. 5gに水10mlを加え, 水浴上で2~3分加熱した後ろ過する. ろ液3mlにフェーリング試液1mlを加え, 水浴中で加熱するとき赤褐色の沈殿を生じる」とあり, フェーリング試液を用いた還元糖の確認が採用されているが, 本法は必ずしも信頼度の高い確認法とは言えない. 確認法をより信頼度の高いものにするためには特定の化学成分に対してTLCを用いた方法が好ましいと考えられる. A. cochinchinensisの成分としては, 庄司ら, 及びLiangらによって数種類のステロイドサポニンが単離されその構造が報告されている. 2)今回, 中国の貴州産テンモンドウの成分を検索した結果, asparasaponin I(1)3)およぴprotodioscin(2)4)が主ステロイドサポニンとして得られた. これらがA. cochinchinensisから単離されたのは初めてである. そこでこの2種の化合物を指標としてTLCによる確認試験を検討し, テンモンドウの日本薬局方収載のための確認試験法を提案する. |
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ISSN: | 1340-3443 |