漢薬・絡石藤に関する研究

絡石藤は風を去り止痛し, 絡を通し腫れを消す効能があり, 関節炎の治療などに用いられ, 神農本草経の上品に収載される漢薬である. その基原は中国薬典でタイワンテイカカズラTrachelospermum jasminoides(Lindl.)Lem. (Apocynaceae)の茎葉と規定されている. 1)しかし中国市場にはT. jasminiudesの他オオイタビFicus pumila L.(Moraceae)またはシラタマカズラPsychotria serpens L.(Rubiaceae)を基原とする絡石藤が流通するとされている. 2) 前報3,4)でT.jasminoidesとF.pu...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Natural Medicines 2002, Vol.56 (2), p.40-46
Hauptverfasser: 西部三省, 韓英梅, 野口由香里, 酒井英二, 田中俊弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:絡石藤は風を去り止痛し, 絡を通し腫れを消す効能があり, 関節炎の治療などに用いられ, 神農本草経の上品に収載される漢薬である. その基原は中国薬典でタイワンテイカカズラTrachelospermum jasminoides(Lindl.)Lem. (Apocynaceae)の茎葉と規定されている. 1)しかし中国市場にはT. jasminiudesの他オオイタビFicus pumila L.(Moraceae)またはシラタマカズラPsychotria serpens L.(Rubiaceae)を基原とする絡石藤が流通するとされている. 2) 前報3,4)でT.jasminoidesとF.pumilaを基原とする絡石藤の生理活性について検討を行い, 両者に明らかな相違のあることを認めた. すなわちT.jasminoidesを基原とする絡石藤の葉部のエキスに高いxanthine oxidase阻害活性を認め, その活性は葉部に含まれるフラボノイド成分のうちapigenin,luteolinおよびluteolin 4'-O-glucosideに基づくことを3), 茎部のエキスに気管平滑筋弛緩作用を認め, その活性は茎部に含まれるリグナン成分のうちarctigeninおよびnortrachelogeninに基づくことを報告した. 4)
ISSN:1340-3443