カンゾウ属植物のRandom Amplified Polymorphic DNA (RAPD)分析による分類

カンゾウは, 根またはストロンに主成分であるグリチルリチンを蓄積することから, 生薬, 医薬品原料および食品甘味料として広く用いられている. グリチルリチンを生産しないカンゾウも含まれるが, これまで確認されたカンゾウは, 30種余に分類されており, それぞれの種には数多くの変種が存在する. 我が国で管理されているカンゾウは, 主に中国, ロシア, トルコなどの諸外国から導入された野生種であり, 中でも基原植物であるGlycyrrhiza glabra LやC. uralensis Fischerが多く植栽されている. しかしながら, これらは開花および結実しない種が多いため, 形態的特徴によ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Natural Medicines 2001, Vol.55 (6), p.287-293
Hauptverfasser: 角谷晃司, 尾崎和男, 渡辺斉, 芝野真樹雄, 草野源次郎, 友田勝巳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:カンゾウは, 根またはストロンに主成分であるグリチルリチンを蓄積することから, 生薬, 医薬品原料および食品甘味料として広く用いられている. グリチルリチンを生産しないカンゾウも含まれるが, これまで確認されたカンゾウは, 30種余に分類されており, それぞれの種には数多くの変種が存在する. 我が国で管理されているカンゾウは, 主に中国, ロシア, トルコなどの諸外国から導入された野生種であり, 中でも基原植物であるGlycyrrhiza glabra LやC. uralensis Fischerが多く植栽されている. しかしながら, これらは開花および結実しない種が多いため, 形態的特徴による種の同定が困難であり, 特にG. glabraおよびG. uralensisに関しては混乱しており, 正確な種の識別が行われていないのが現状である. これまで, 芝野らは, 国内薬用植物園で植栽されているカンゾウについて, 形態観察やメタノールエキスのHPLCパターンをもとに, それぞれのタイプをグループ化した1).
ISSN:1340-3443