呉茱萸によるインドメタシン含有軟膏の抗炎症・鎮痛効果の増強作用

呉茱萸は鎮痛, 去寒薬として冷え症などの治療に用いられる呉茱萸湯, 当帰四逆加呉茱萸生姜湯などの漢方処方に配剤される漢薬であり, その基原はミカン科Evodia属植物の果実で, 『第十四改正日本薬局方』にE.rutaecarpaとE.officinalisの2種が収載されている. しかし, 市場の多くはE.rutaecarpa var.bodinieriを基原とする呉茱萸で, 我々はこれら3種の呉茱萸の生薬薬理学的品質評価を行い1), E.rutaecarpa var.bodinieriを基原とする呉茱萸が最も強い抗侵害受容1,2), 抗炎症2), 抗アレルギー3), 血流促進作用のを示すこと...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Natural Medicines 2001-10, Vol.55 (5), p.235-242
Hauptverfasser: 松田秀秋, 吉川正人, 井戸康子, 雨宮勉, 久保道徳
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:呉茱萸は鎮痛, 去寒薬として冷え症などの治療に用いられる呉茱萸湯, 当帰四逆加呉茱萸生姜湯などの漢方処方に配剤される漢薬であり, その基原はミカン科Evodia属植物の果実で, 『第十四改正日本薬局方』にE.rutaecarpaとE.officinalisの2種が収載されている. しかし, 市場の多くはE.rutaecarpa var.bodinieriを基原とする呉茱萸で, 我々はこれら3種の呉茱萸の生薬薬理学的品質評価を行い1), E.rutaecarpa var.bodinieriを基原とする呉茱萸が最も強い抗侵害受容1,2), 抗炎症2), 抗アレルギー3), 血流促進作用のを示すことを見出し, その有効成分についてもevodiamine5), rutaecarpine5), limonin6)を明らかにしている. 本報では, 呉茱萸の抗侵害受容, 抗炎症, 血流促進効果が外用時においても発現するか否かを検討し, さらにインドメタシン外用剤に呉茱萸が配合された有効性の高い消炎・鎮痛外用剤の開発を試みた.
ISSN:1340-3443