イオンペアー高速液体クロマトグラフィーによる半夏厚朴湯の主要成分の同時定量

半夏厚朴湯は不安神経症, 神経性胃炎, 神経性食道狭窄症などの治療に用いられている. 1-5)本処方は半夏(Pinelliae Tuber), 茯苓(Poria), 厚朴(Magnoliae Cortex), 蘇葉(Perillae Herba)及び生姜(Gingiberis Rhizoma)の5種の生薬から構成されるが, この処方の湯液やエキス剤の品質管理に有用な各生薬中の主要成分あるいは有効成分の同時定量法についてはまだ報告されていない. そこで今回, 著者らは指標成分として, 抗不安作用6)及び抗炎症作用7)といった半夏厚朴湯の用途に関連した作用を有するhonokiol, magnolo...

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Veröffentlicht in:Natural Medicines 1999-10, Vol.53 (5), p.259-262
Hauptverfasser: 上田條二, 中澤孝浩, 新野有奈, 大矢英津子, 熊田克幸, 大澤啓助
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:半夏厚朴湯は不安神経症, 神経性胃炎, 神経性食道狭窄症などの治療に用いられている. 1-5)本処方は半夏(Pinelliae Tuber), 茯苓(Poria), 厚朴(Magnoliae Cortex), 蘇葉(Perillae Herba)及び生姜(Gingiberis Rhizoma)の5種の生薬から構成されるが, この処方の湯液やエキス剤の品質管理に有用な各生薬中の主要成分あるいは有効成分の同時定量法についてはまだ報告されていない. そこで今回, 著者らは指標成分として, 抗不安作用6)及び抗炎症作用7)といった半夏厚朴湯の用途に関連した作用を有するhonokiol, magnolol(厚朴)及びrosmarinic acid(蘇葉), 中枢抑制作用を持つ8) 6-gingerol(生姜), えぐみ成分である3,4-dihydroxybenzaldehyde(半夏)の5種を選定した. そして定量法として, 平胃散及び四逆散中の主要成分の同時定量9,10)で好成績が得られた, イオンペアー(IP)HPLC法を応用することで, これら指標成分の同時定量に対して好結果が得られたので報告する.
ISSN:1340-3443