トウキ(当帰)の生産ならびに品質向上に関する研究(第3報) 生育時期による品種別トウキの生育,収量およびエキス,Ligustilide含量の変化

トウキ(当帰)は昔からおもに婦人病や虚弱体質者のために利用され, 漢方薬原料として多量に使用されているきわめて重要な生薬である. トウキは日本, 中国, 韓国の各地で栽培されているが, 日本産トウキはおもに奈良, 和歌山などで栽培されている大深トウキ(Angelica acutiloba KITAGAWA)と, 北海道を中心に栽培されている北海トウキ(A. acutiloba K. var. sugiyamae HIKINO)とに二大別される. 中国では四川省産"川帰"および甘粛産"秦帰"の2種類の唐当帰(A. sinensis DIELS)がある. 一...

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Veröffentlicht in:生薬学雑誌 1992, Vol.46 (4), p.365-371
Hauptverfasser: 頼宏亮, 林文音, 元田義春, 玉井富士雄, 田辺猛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:トウキ(当帰)は昔からおもに婦人病や虚弱体質者のために利用され, 漢方薬原料として多量に使用されているきわめて重要な生薬である. トウキは日本, 中国, 韓国の各地で栽培されているが, 日本産トウキはおもに奈良, 和歌山などで栽培されている大深トウキ(Angelica acutiloba KITAGAWA)と, 北海道を中心に栽培されている北海トウキ(A. acutiloba K. var. sugiyamae HIKINO)とに二大別される. 中国では四川省産"川帰"および甘粛産"秦帰"の2種類の唐当帰(A. sinensis DIELS)がある. 一方, 韓国産トウキは全羅南道産日本トウキのほか, 江原道を中心に栽培されている韓国当帰(A. gigas NAKAI)がある. これらのトウキ類はすべてセリ科(Umbelliferae)のシシウド属(Angelica)に属し, 互いに類似点が多く, 日本産大深トウキおよび北海トウキの植物分類学に関する研究では, ヒキノヒロシ1, 2)の報告がある. しかし, これら各種トウキ間の形質および生理生態的な差異, 成分品質の優劣などに関しては未だ解明されていない点が多い.
ISSN:0037-4377