日本産オウレン属植物の成分とその変異

黄連は苦味健胃, 消炎薬として古来から用いられ, また漢方処方に繁用される重要な生薬であり, 日本ではオウレン(Coptis japonica MAKINO)が, 中国では黄連(C. chinensis FRANCH. ), 三角葉黄連(C. deltidea C. Y. CHENG et HSIAO)などの根茎が用いられている. これらの化学成分については, おもに薬用とされる種において, その主成分であるprotoberberine alkaloids[berberine(1), jatrrorhizine(2), coptisine(3), palmatine(4)]の研究が行われてきた...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:生薬学雑誌 1992-03, Vol.46 (1), p.42-48
Hauptverfasser: 水野瑞夫, 小島弘之, 飯沼宗和, 田中稔幸
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:黄連は苦味健胃, 消炎薬として古来から用いられ, また漢方処方に繁用される重要な生薬であり, 日本ではオウレン(Coptis japonica MAKINO)が, 中国では黄連(C. chinensis FRANCH. ), 三角葉黄連(C. deltidea C. Y. CHENG et HSIAO)などの根茎が用いられている. これらの化学成分については, おもに薬用とされる種において, その主成分であるprotoberberine alkaloids[berberine(1), jatrrorhizine(2), coptisine(3), palmatine(4)]の研究が行われてきたが1), オウレン属植物全般にわたる, 成分面での検討は行われていない. オウレン属(Genus Coptis)は, 全世界に約15種類が存在し, 日本にはそのうち6種が産する. オウレン属はミツバオウレン亜属(Subgen. Chryza)とオウレン亜属(Subgen. Metacoptis)に分類され, 前者にはミツバオウレン(C. trifolia SALISB. )のみが属し, 後者はバイカオウレン(C. quinquefolia MIQ. ), ミツバノバイカオウレン(C. trifoliolata MAKINO)およびオオゴカヨウオウレン(C. ramosa TAMURA)を含むバイカオウレン節(Sect Japonocoptis)とオウレン(C. japonica)およびウスギオウレン(C. lutescens TAMURA)を含むオウレン節(Sect. Chrysocoptis)にさらに分類されている.
ISSN:0037-4377