和産「金時ショウガ」の生育ならびに辛味成分とジテルペン成分について
わが国におけるショウガは, 大型ショウガ(Zingiber officinale var. macrorhizomum MAKINO)と小型ショウガ(Z. officinale var. rubens MAKINO) 1), あるいは便宜上, 加えて中型ショウガに大別されている2). そして, 古典漢方における本来の「生姜」には在来の小型ショウガが利用されてきたものと推論でき, このことは「…尋常母薑ノ鮮ナル者ヲ為レ良ト不レ用長崎ノ大薑…」の文面に要約されるものである3). またなかでも, 十分に草齢の達した根茎(ひねしょうが)を努めて薬用「生姜」にあてようとしたものであろう4). すでに著者...
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Veröffentlicht in: | 生薬学雑誌 1992-03, Vol.46 (1), p.30-36 |
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Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | わが国におけるショウガは, 大型ショウガ(Zingiber officinale var. macrorhizomum MAKINO)と小型ショウガ(Z. officinale var. rubens MAKINO) 1), あるいは便宜上, 加えて中型ショウガに大別されている2). そして, 古典漢方における本来の「生姜」には在来の小型ショウガが利用されてきたものと推論でき, このことは「…尋常母薑ノ鮮ナル者ヲ為レ良ト不レ用長崎ノ大薑…」の文面に要約されるものである3). またなかでも, 十分に草齢の達した根茎(ひねしょうが)を努めて薬用「生姜」にあてようとしたものであろう4). すでに著者らは, 大型ショウガに比べて在来の小型もしくは中型ショウガには大量のラブダン型ジテルペンが含まれている点, そしてモノテルペンの含量パタ-ンが若干異なっている点について報告した5, 6). 今回, 「生姜」と「乾姜」の古書における収穫期の若干の相違に注目した. すなわち「生姜」は夏~秋に収穫し, 「乾姜」は冬に至って後収穫するかのごとくに表現され7), またたんに「子姜」や「母姜」あるいは「ひねしょうが」等の根茎の草齢に関係する用語で表現されている場合も多い. |
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ISSN: | 0037-4377 |