防已の品質に関する研究
防已は『神農本草経』1)の中品に収載され, 消炎, 利尿, 鎮痛薬として単味もしくは各種処方中に配合され使用されてきた. 中国では防已の基原としてツヅラフジ科, ウマノスズクサ科の数種の植物が挙げられている2)が, 日本では「局方11」3)にツヅラフジ科のオオツヅラフジ Sinomenium acutum (THUNB. )REHDER et WILSONが記載されている. 日本産防已の成分としてsinomenine, magnoflorine, acutumine, acutumidine, sinactine, tuduranineなどのアルカロイドが知られ, 主成分であるsinomeni...
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Veröffentlicht in: | 生薬学雑誌 1991-03, Vol.45 (1), p.40-45 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 防已は『神農本草経』1)の中品に収載され, 消炎, 利尿, 鎮痛薬として単味もしくは各種処方中に配合され使用されてきた. 中国では防已の基原としてツヅラフジ科, ウマノスズクサ科の数種の植物が挙げられている2)が, 日本では「局方11」3)にツヅラフジ科のオオツヅラフジ Sinomenium acutum (THUNB. )REHDER et WILSONが記載されている. 日本産防已の成分としてsinomenine, magnoflorine, acutumine, acutumidine, sinactine, tuduranineなどのアルカロイドが知られ, 主成分であるsinomenineは神経痛, 関節炎, リウマチなどに有効であることが報告されている4). 防已は消炎, 鎮痛などに用いられることから, 有効成分としてSinomenineが重要であるが, その含量にはかなりのばらつきのあることが知られている. その一因として, 加工調整の際に雨に曝すことによるアルカロィドの流出があげられている5). しかし基礎的な問題として採集時期, 産地および個体差などに起因することが考えられるが, この点については検討がなされていない. |
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ISSN: | 0037-4377 |