ニガキ中のアルカロイドの分析と分布

ニガキ. Picrasma quassioides BENNETは, ニガキ科(Simarubaceae)に属し, その樹皮を除いた材を生薬のニガキ(Picrasmae Lignum)と称し, 日本薬局方に収載され, 苦味健胃薬として用いられている. その材は, 大きく成長するに従い, 黄色の辺材と燈黄色の心材とが観察される. 著者らは, ニガキの成分研究を行い, 29種のアルカロイドを単離した1a~k). それらアルカロイドの生物活性について抗菌2), 抗ウィルス3), adenosine3', 5'-cyclic monophosphate phosphodiester...

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Veröffentlicht in:生薬学雑誌 1990-12, Vol.44 (4), p.298-303
Hauptverfasser: 甲田邦子a, 小池一男a, 大本太一a, 田中治b, 伊東宏c
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:ニガキ. Picrasma quassioides BENNETは, ニガキ科(Simarubaceae)に属し, その樹皮を除いた材を生薬のニガキ(Picrasmae Lignum)と称し, 日本薬局方に収載され, 苦味健胃薬として用いられている. その材は, 大きく成長するに従い, 黄色の辺材と燈黄色の心材とが観察される. 著者らは, ニガキの成分研究を行い, 29種のアルカロイドを単離した1a~k). それらアルカロイドの生物活性について抗菌2), 抗ウィルス3), adenosine3', 5'-cyclic monophosphate phosphodiesterase阻害活性4a, b), 血流量増大作用5)につき検討した. ニガキの高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にっいて, 夢ら6, 7)は数種のアルカロィドにつき検討しているがその品質評価についてはいまだ十分な報告を見ない. そこで, 主要11種のアルカロイドの分析法として簡便な薄層クロマトグラフィ-(TLC)による定性, ならびにHPLCによる定量法を検討した. また, ニガキの各部位ならびに産地によるアルカロイドの定量をあわせ行った.
ISSN:0037-4377