Scutellaria 属植物の成分研究(第7報)

黄苓はコガネバナScutellaria baicalensis(Labiatae)の周皮を除いた根で, 主として, 炎症, 充血, 胃部のつかえ下痢, 腹痛などを伴う疾患に対して種々の方剤に配合し, 用いられる漢方臨床上の要薬である. 主成分はフラボノイドで, baicalin, baicalein, wogoninなど比較的含量の多いものからminor flavonoidsまで含め, 現在までに38種が単離, 報告されている3). また薬理作用に関する報告も多く, その活性の発現にこれらのフラボノイドが関与していることも明らかにされている4). われわれは, Scutellaria属植物の成...

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Veröffentlicht in:生薬学雑誌 1986, Vol.40 (4), p.381-389
Hauptverfasser: 富森毅, 宮一諭起範, 神久徳, 豊福信吾, 山本勝
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:黄苓はコガネバナScutellaria baicalensis(Labiatae)の周皮を除いた根で, 主として, 炎症, 充血, 胃部のつかえ下痢, 腹痛などを伴う疾患に対して種々の方剤に配合し, 用いられる漢方臨床上の要薬である. 主成分はフラボノイドで, baicalin, baicalein, wogoninなど比較的含量の多いものからminor flavonoidsまで含め, 現在までに38種が単離, 報告されている3). また薬理作用に関する報告も多く, その活性の発現にこれらのフラボノイドが関与していることも明らかにされている4). われわれは, Scutellaria属植物の成分研究の一環として, 先に黄苓のフラボノイド成分の単離3a), ならびに主要フラボノイドの定量法1)について報告したが, 今回, 黄苓の生産という観点から, 基原植物であるコガネバナの栽培研究を企画した. その第1段階として, 本報では, まず一般的な栽培条件におけるコガネバナの生長と, それに伴う根の主要フラボノイド成分(6種)の量的変化を3年間追跡し, 若干の知見を得たので報告する.
ISSN:0037-4377