ミシマサイコの栽培と育種(第4報)1)NIPの除草効果について

ミシマサイコ Bupleurum falcatum L. は発芽に長期間を要し, この間に雑草が多量に発生すると, 苗が雑草との競争に負けて枯死消滅するおそれかおる. また, 生育期間中でも雑草が多ければ, 生長に支障をきたすと考えられる. 藤田ら3)は, 鉢による除草剤試験をおこない, NIPが苗の生育に障害をおよぼさず, 最も適していると報告している. 堀越ら4)も, 除草剤処理がミシマサイコの生育, 収量におよぼす影響について検討している. その中で, NIPの除草効果を認めているが, 北海道名寄の畑地栽培ではミシマサイコが結実せず, 鹿児島県種子島でおこなったポット栽培ではミシマサイコ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:生薬学雑誌 1980, Vol.34 (3), p.225-234
Hauptverfasser: 霜川由志子, 出雲妙子, 桑野美都子, 奥田生世, 宇野典子, 牛尾直美, 栗林登喜子, 大橋裕
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:ミシマサイコ Bupleurum falcatum L. は発芽に長期間を要し, この間に雑草が多量に発生すると, 苗が雑草との競争に負けて枯死消滅するおそれかおる. また, 生育期間中でも雑草が多ければ, 生長に支障をきたすと考えられる. 藤田ら3)は, 鉢による除草剤試験をおこない, NIPが苗の生育に障害をおよぼさず, 最も適していると報告している. 堀越ら4)も, 除草剤処理がミシマサイコの生育, 収量におよぼす影響について検討している. その中で, NIPの除草効果を認めているが, 北海道名寄の畑地栽培ではミシマサイコが結実せず, 鹿児島県種子島でおこなったポット栽培ではミシマサイコの初期生育が雑草の生育におくれ調査不能となっている. また, ミシマサイコと同科であるニンジンの除草にNIPが頻用されていることから, 筆者らは圃場規模におけるNIPによる除草剤試験を1976年から'79年にかけておこなった. この研究は二つの実験から構成されており, 最初の実験はミシマサイコの発芽期におけるNIPの散布時期をもっぱら取扱い, 次の実験はミシマサイコの1, 2年生時のNIPの濃度効果を検討している.
ISSN:0037-4377