麦門冬の生薬学的研究(第4報)-Liriopeを基原とする麦門冬について1

前報1)において中国産の(Ophiopogon chekiangensis1)を基原とする麦門冬がPenang, Bankok, 香港, 名古屋市場に見られ, 一方河内長野市では少量ながらO. japonicusを基原とする麦門冬の生産が行なわれ, その市場品の例を報告した. 現在の中国ではO. chekiangensisを栽培して麦門冬を生産する他に, 江蘇省などでは野生のLiriope spicataを採集して"土麦冬"などの名称で呼ばれている3). また藤田4), 藤田, 木島5)が日本と韓国での麦門冬の基原植物としてL. koreanaとL. graminifoli...

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Veröffentlicht in:生薬学雑誌 1978, Vol.32 (4), p.212-221
Hauptverfasser: 田中俊弘a, 水野瑞夫a, 野呂征男b, 木村康一c
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:前報1)において中国産の(Ophiopogon chekiangensis1)を基原とする麦門冬がPenang, Bankok, 香港, 名古屋市場に見られ, 一方河内長野市では少量ながらO. japonicusを基原とする麦門冬の生産が行なわれ, その市場品の例を報告した. 現在の中国ではO. chekiangensisを栽培して麦門冬を生産する他に, 江蘇省などでは野生のLiriope spicataを採集して"土麦冬"などの名称で呼ばれている3). また藤田4), 藤田, 木島5)が日本と韓国での麦門冬の基原植物としてL. koreanaとL. graminifoliaを挙げている. 台湾における麦門冬基原植物として北部ではL. muscariが栽培され, 中部ではL. angustissimaが多く栽培されている6). また韓国慶尚南道において麦門冬生産の目的でL. koreanaの栽培が行なわれている7). 中国の三才図会8)の麦門冬の図(Fig. 1)は直立する花茎と開出する花の点から明らかにLiriopeを示すものである.
ISSN:0037-4377